TechWaveについて
ミッション
テクノロジーで閉塞感を打ち破れ
TechWaveはこの思いに共感する人たちのコミュニティメディアです
2011年7月1日
TechWave編集長:湯川鶴章
「メディアはもはや情報を一方的に流すものではない」ー。そう考えるようになって10年以上の歳月がたちました。前職の時事通信の記者時代には既に「メディアはコンテンツを核にしたコミュニティである」というイメージを明確に持つようになっていました。そのイメージを時事通信社内で形にしようとしましたが、限界を感じて独立。ライブドアの支援を受けて、TechWaveを立ち上げたのが2010年1月15日のことです。
それ以降のTechWaveの運営の中であるべきメディアのイメージがより鮮明になってきました。それは、「これからのメディアは、コミュニティという言葉でも生ぬるいような、目的意識をしっかりもった行動する人々の集合体であるべきだ」ということです。そうした集合体を現すようなちょうどいい言葉が見当たりません。タスクフォース(特命・作業チーム)という言葉が、わたしの抱くイメージに近いような気がしています。
ではTechWaveの目的意識とはどのようなものになるべきなのでしょうか。わたしは何がしたくてTechWaveを立ち上げたのでしょう。
TechWaveを支援してくださる人たちと何度も議論してみました。多くの人が「現状を変えたい」という思いを持っていることが分かりました。「時代にそぐわなくなった古い体質、体制を変えたい」「既得権者だけが優遇され、若者が割をくう社会を変えたい」「レガシージャパンをぶっ壊したい」などという意見がありました。わたし自身も同じような思いで活動を続けてきたことが分かりました。やはり同じ思いを持っているからこそ、みんながTechWaveを核に集まり出したのだと思います。
そうした思いを1つのミッションステートメントにまとめることにしました。それが「テクノロジーで閉塞感を打ち破れ」です。
このミッションに共感する人たちのコミュニティがTechWaveであり、このミッションを実現しようと実際に動くチームをTechWaveと呼びたいと思います。
組織形態
TechWaveは企業にはなりません。株式会社になるつもりはありません。あくまでもミッションステートメントに共感する個人の集合体であり続けたいと思います。
なぜ企業にしたくないのか。それは、企業にした途端に、「成長」「存続」が大きな目的になるからです。世の中には、その役割が縮小、消滅したにも関わらず、無理矢理「成長」、「存続」しようとする企業が多くあります。「成長」「存続」が大命題になれば、そのために必要以上に利益を得ようとしたり、顧客をある意味欺くような行為にでたりする恐れがあります。そうはなりたくないのです。
存在理由がミッションの達成ですので、ミッションが達成されればTechWaveを解散したいと思っています。いや別に解散を宣言しなくても、テクノロジーの利活用で日本の社会が大きく変化し閉塞感がなくなったときに、TechWaveは熱量を失い、自然消滅するのだと思います。その自然消滅を目指して熱く走り続ける組織でありたいと思っています。何年後かに人々がTechWaveから去っていったときに、わたしは一人で祝杯をあげたいと思います。
サブミッション
では具体的にどんな方法で閉塞感を打ち破ることができるのでしょうか。それはTechWaveに関わって積極的に活動したい一人一人が考えてくれればいいと思っています。
わたしは「P2Pの学びの場を作る」ということを目指しています。「テクノロジーで閉塞感を打ち破る」というミッションの傘下に、「P2Pの学びの場を作る」というサブミッションを置いた形です。
情報社会学者の公文俊平氏は、情報社会の中心となる人々を「ニート」というネガティブな呼び方ではなく、「シート」というポジティブな呼び方で形容しようと提案しています。「シート」はSocially Employed, Educated, and Trainedの略です。つまりこれまでの社会で高い評価を受けるような学歴や職歴には一切こだわらず、仲間と切磋琢磨しスキルを身につけた人々のことを「シート」と呼ぼうという提案です。そしてこれからの情報社会はこうした「シート」が核になって前進していくというのです。
その「シート」たちのP2Pの学びを場を作るということを、わたしはサブミッションにしています。主にわたしが主催している「TechWave塾」は、ほかでは呼べないような講師を呼んでくることがセールスポイントの1つになっていますが、実は最大の価値は、それぞれに専門知識を持つ塾生たちの塾のあとの懇親会での議論にあります。
わたしが主催するもう1つのプロジェクト「TechWaveと行く海外ツアー」も、ほかの業者が行うツアーとは異なり、渡航前、帰国後の勉強会での議論が最大の価値になっています。
一方、副編集長の増田真樹さんは、「日本のスタートアップの世界デビューを支援する」というサブミッションの下、積極的な活動を続けています。「TechWaveソーシャルアプリ部」の継続的な活動や「投資家に話を聞く会」などのイベントはすべて、日本のスタートアップの世界進出を支援する目的で行っています。
もう一人の副編集長の本田正浩さんは、「日本のIT業界の英語力の底上げ」というサブミッションを掲げています。スピーカーも講演者もほとんどが日本人なのにすべて英語で行うプレゼンテーション大会「1000 English Speakers」にも積極的に関わっています。
仲間を常に募集中
この3つのサブミッションに共感する人たちが3人の周りに集まってきてくれています。またサブミッションに関連する形で新しいサブミッションを打ち立てて、活動されている方もいます。
鎌田麻三子さんはTechWave塾のOGですが、塾のOB、OGをつなげてコミュニティを形成し、みんなの力を結集させることに、ものすごい熱意を持って取り組んでいます。鎌田さんは言います。「私は、人と人を繋げて、みんなが幸せになって欲しい。みんなの笑顔が見たい。TechWaveのまわりは、情熱と笑顔があふれています。その情熱と笑顔をもっともっと広げていきたいんです」。鎌田さんにとって「人と人をつなげてみんなで閉塞感を打ち破る!」というものがミッションになっています。
TechWave塾大阪の塾生、先村昌浩さんは、会社経営のかたわら「東京と大阪の情報格差をなくし、ソーシャルテクノロジーで大阪を再生させる」というサブミッションを持って熱心に活動されています。
関治之さんは、ジオメディア業界の黎明期から位置情報を使ったサービスに魅力を感じ、この業界の発展を目指して「オープン、中立、交流重視」をモットーにジオメディアサミットというフリーカンファレンスを主催してこられました。そこで色々な方々の話を聞き、位置情報を使ったテクノロジーはオンラインとオフラインの接点であることに気づいてからは、「位置情報テクノロジーを使って、リアルな人々の生活を豊かにする」という思いを自分のミッションに据えているそうです。
片山啓吾さんは「現場の声が響く社会をつくる」という自分のミッションを掲げておられます。
さて高尚なミッションステートメントが並んだんですが、人間ってこうした高尚なミッションステートメントだけで動いているのではないと思います。もっと肩肘はらないミッションステートメントがあってもいいはず。
情報化社会の特徴として、共同で楽しいことをすることが社会を動かすエネルギーになるという考え方があります。英語ではConvivial、日本語では情報社会学などで「共愉」などということばで表現されます。仲間と一緒にいきいき楽しく何かに協力し合い、その結果の達成感や満足感、連帯感を感じる、ということが大事なんだと思います。金井路子さんはまさにそうした情報化社会の生き方を実践されています。「楽しいことをみんなで全力でやる。敵も味方もない」と金井さんはおっしゃいます。TechWaveをそう感じる人のコミュニティにしたいと思います。楽しいイベントをいっぱい開催していくつもりです。
「TechWaveのミッションに共感した。自分にできることをしたい」という人はぜひ一緒にやっていきましょう。既にだれかが打ち立てたサブミッションに協力するもよし、自分で新しいサブミッションを打ち立てるのもいいでしょう。
これから世の中は、個の時代になっていくと言われます。確かに国家の時代から企業の時代へ、そして個人がいきいきと活動できる時代になってきているのかもしれません。個人でメディアを立ち上げ、個人でイベントを開催することも可能になってきました。でも独立した個人が共感し合い、力を合わせて同じ目的に向かって動くほうがより大きな力になりますし、またそのほうがずっと楽しいと思います。これからは「個の時代」よりも「共の時代」になりつつあるのではないでしょうか。「共の時代」へ向けてTechWaveの仲間たちと一緒に、テクノロジーを使った社会の再生を目指していきませんか。
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