ダン・ギルモア氏の事業難航について

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 米国の参加型ジャーナリズムの研究者ダン・ギルモアさんが昨年秋に来日した際に、彼が取り組んでいる市民記者型のニュースサイトの現状についてある程度の話を聞いていたのだが、やはりうまくいっていないようだ。ビジネスウィーイクが「Great Online Expectations Bayosphere wanted to reinvent journalism. Here’s how the dream died」という記事にまとめている(英文、購読料を支払っていないと表示されないかも)。 「ジャーナリズムを作り直そうという夢がどのようにだめになったか」という見出しだ。

 ギルモア氏は、市民記者とプロの記者が1つになって新しいタイプの報道機関をサンフランシスコ周辺地域で作るつもりでいた。
 ビジネスウィークによると、その計画は次のような理由でうまくいかなかったらしい。

  • 記事の配信先を探すのに力を入れすぎた。結局どの新聞社も記事の配信を受けてくれなかった。
  • コミュニティー形成に力を入れるはずが、実際のオフ会は1回だけ。
  • ギルモア氏は自分のブログエントリーを真ん中に置き、他のユーザーのエントリーは目立たないところに置いた。

 これまでに何度も書いているけど、僕自身はこうした市民記者型ニュースサイトが今後盛り上がりそうにないと思っている。その理由として①ブログや掲示板など自己表現のツール、場が既に幾つも存在するから②「市民記者」という肩書きを与えることで書く気が出る人というのは人数的に限定されるから、などを挙げている。
 「ジャーナリズム」「記者」という言葉にこだわらずに、特定の問題意識を中心にした質のいい言論空間を作っていれば、その中でジャーナリスティックな活動が行われるようになるのではなかろうか。
 日本版オーマイニュースは「既存メディアの権威主義と戦う」という問題意識で運営される計画。それはそれでいいんじゃないだろうか。

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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭からソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを国内外で経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、国内でネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のグローバルIT系メディアであるスペインの「Softonic」の元日本編集長
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