スマートフォンvsケータイ、勝つのはケータイだ

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 スマートフォンの定義も難しいんだけど・・・。ちょっと前ならウィンドウズ系OSが載っていることがスマートフォンの定義みたいなもんだったし。
 ここでは便宜的に、PCサイトビューアやフルブラウザと呼ばれるタイプのブラウザしか搭載されていないモバイル電話機器、ケータイブラウザが搭載されていない機器のこと、と定義する。またフルブラウザ、ケータイブラウザの双方が搭載されていても、あくまでもウリは、PC向けサイトを小さな画面向けにうまく変換して表示するフルブラウザの機能であれば、それもスマートフォンということにしよう。ウィンドウズモバイルなどのソフトが搭載されている機器はもちろんのこと、iPhoneもスマートフォンということになる。
 で、一方のケータイの定義だが、ここでは便宜的にケータイブラウザのほうががメインツールになっている機器としておく。グーグルのアンドロイド搭載機器でも、ケータイブラウザが充実していてi-modeやEZwebなんかのケータイ用サービスが利用できるようなものならケータイ側に入れる。同じアンドロイド搭載機でも、フルブラウザに力を入れていてケータイ向けサービスがうまく利用できないのであればスマートフォンということにしたい。
 こう分けた上で、今後どちらが優勢になるのか、という疑問がある。パソコン向けインターネットの世界をモバイル機器でも利用できるようになるという方向で進むのか、パソコン向けネットとは別の形で進化してきたケータイ向けネットの世界にパソコン向けサイトが入ってくるという形で進むのだろうか。

 僕は後者だと思う。モバイルネットの世界は、スマートフォンよりケータイが主流のまま進んでいく。「日本はそうだけど、アメリカはやっぱりスマートフォンでしょ」という意見もあるけれど、僕はアメリカでさえケータイが主流になっていくのだと思っている。
 その理由は、すべてのサイトはPC画面に最適化したサイトと、モバイル機器に最適化したサイトの少なくとも2つを持つようになるから。いずれそうなると思うからだ。

 

つまりモバイル機器のほうでパソコン向け画面をモバイル向けに変換するのではなく、サイト側が異なる画面を用意するようになる。

 

テクノロジーの進化によって、デバイス側が1つのページを自らの画面に合わせて最適表示できるようになったとしても、サイト側は人手をかけてでも少なくとも2種類の画面サイズに合わせた情報の形を提供するようになる、と思うわけだ。楽観的テクノロジー信者の湯川にしては珍しい予測だと思われるかもしれないけれど、次の2つの理由でそうなると考えている。
 1つ目。サイト運営者は、世の中に情報を発信したいからこそ、サイトを構築している。発信する情報がうまく伝わるように、ある程度の努力は惜しまない。簡単にモバイルサイトを構築するツールが普及してくれば、ほとんどすべてのサイト運営者は、PC向けサイトと平行してモバイル向けサイトも運営するようになるだろう。
 2つ目。どれだけテクノロジーが進化しようが、1つのページに搭載できる情報には限度がある。2回タップしたり、ピンチしたり、すばやくなぞったりすることで、画面操作がどれだけ簡単になろうと、スクロールダウンという1つの操作だけですべての情報を入手できるほうが断然便利。PC向けページがモバイル向けに6分割されて「(1/6 続く)」となっているリンクを押していかなければならないページなんて、読んでられないよ、ほんとに。
 この2つの理由から、日本でもアメリカでもヨーロッパでも、ケータイが主流になる、と考えている。コンテンツを最適化できるモバイル機器が主流になるのではなく、モバイル機器向けにサイト運営者がコンテンツを最適化した上で配信することが主流になる、と思う。
 iPhoneもフルブラウザの操作性がウリなんで、スマートフォンという見方が今のところ主流なんだけど、iPhoneの画面の大きさに最適化されたサイトが多くなってきているし、iPhoneのApp StoreではそれこそiPhoneの画面の大きさに最適化されたコンテンツが山のように登場してきている。この小さな画面に最適化されたコンテンツの山が、iPhoneの最大のウリになっているのであれば、iPhoneは上の定義によるとケータイに属することになる。
 長期的には、みんなケータイになっていくんだ。

 なぜこんなことを考えるようになったのかというと、実は昨日、2年半ぶりの機種変更したのだが、どの機種にすべきかここ数日ずっと考えていたから。もちろんiPhoneは選択肢の1つだったんだけど、小さな画面に最適化されたサービスで、自分が使いたいものは圧倒的にケータイに多かった。YouTubeやApp Storeのアプリなどに魅力を感じるのならiPhoneに軍配が上がったのかもしれないが、モバゲータウンや地図ナビ、timelog、エルカミノリアル、ニュースカフェなどなど、自分にとって大事なサービスはケータイのほうが充実しているんだ。
 もちろんiPhoneのブラウザには魅力を感じたんだけど、jigブラウザがすごいという話を、東銀座界隈で自転車に乗っている信金マンのようなあの人、210円のもりそばが食べられる立ち食いそば屋でばったり会ったあの人のブログを読んで、横画面ケータイとjigブラウザというコンビネーションで行くことに決めました。
 それで値下がりした少し前の機種を購入。ソフトバンクの923SH。「辞書」「地図」のハードボタンもついているし、地図はデジタル磁石がついていているのでケータイを向けた方向が上に表示される。歩数形も意外に便利。海外でも使えるし、bluetooth、お財布アプリもついている。自分のライフスタイルにかなり合った機種になっているので、大満足です。信金マンのような社長さん、ありがとう。

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Editor In Chief at TechWave.jp
1990年代初頭からソフトからハードまで50以上のスタートアップ立ち上げを国内外で経験。平行して雑誌ライターとして疾走。シリコンバレーでガレージベンチャーに参画後は、国内でネットエイジを筆頭にスタートアップに多数関与。ブログやSNSの国内啓蒙、ソニーの社内イノベーション事業など関与。通信キャリアのニュースポータルの立ち上げ期の編集デスクとして数億PV事業に育てた後、TechWaveにジョイン。世界最大のグローバルIT系メディアであるスペインの「Softonic」の元日本編集長
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