実名制の漫画SNS「MangafulDays」スタート 盛り上がらないわけがない【湯川】

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 株式会社メンバーズの子会社でFacebook専門事業会社コネクトスターが、漫画をテーマにしたSNS「MangafulDays(BETA)(マンガフルデイズ)」をスタートさせた。Facebookのソーシャルグラフ(人間関係)をベースにしたSNSで、漫画に関する意見交換や交流の場を目指す。これまでのレビューサイトのように、顔の見えないサイト上の友人と交流するだけでなく、リアルの友人、知人と活発に漫画を通じた交流ができるのが大きな特徴だ。

 これまでわたしは何度も、ソーシャルメディアを「バーチャル・オープン」と「リアル・クローズド」の2種類に分けて議論し、「リアル・クローズド」なソーシャルメディアが「バーチャル・オープン」をはるかに超える伝播力、熱量を持つ、と主張し続けてきた。どこのだれだか分からない人とのコミュニケーションより、リアルな友人とのコミュニケーションのほうが圧倒的に盛り上がるのは、当たり前の話だからだ。今回スタートしたMangafulDaysは、この「リアル・クローズド」に主軸を置いたサービス。これは盛り上がらないわけがないと思う。ぜひリアルな友人と一緒に参加してリアル・クローズドのパワーを実感してもらいたいと思う。



 株式会社メンバーズでは、Facebookに対する理解を深めるために社員にFacebookのアカウントを取得することを奨励し、社内でクローズドなグループを幾つも作成し実験したところ、漫画に関するグループが異常な盛り上がりを見せたという。そこで実際に漫画に関するサービスをスタートさせることにしたようだ。

 今後、漫画や書籍などのコンテンツメディアは3つの事業形態が取り扱うようになる、とわたしは考えている。1つは、著者などが自分の作品を発表できるプラットフォーム。2番目は、読み手が意見交換できるプラットフォーム。3つ目はオンラインのコンテンツストアおよびリアルな店舗といった販売のプラットフォーム。3つの領域で、それぞれ独占的なプレーヤーが登場する可能性もあるし、1つのプレーヤーが3つの領域をすべてカバーするようになるかもしれない。

 MangafulDaysは、このうち2つ目の領域に名乗りをあげたわけだ。この2つ目の領域は先行者利益が最も大きく作用すると思われるところなので、MangafulDaysが早い時期に読者コミュニティのデファクトスタンダードになってしまえば、漫画出版業界で大きな影響力を持つようになるだろう。

 株式会社メンバーズの子会社のコネクトスターは、Facebook上のリアル・クローズドな空間が持つパワーを使って新しいインターネットサービスを30個立ち上げるというプロジェクト「F30」を進めている。MangafulDaysは、そのF30の最初の事業となる。コネクトスターでは、このあと29個のプロジェクトに乗り出すべく、「リアル・クローズド」な空間のパワーを理解するクリエイターやエンジニア、企業との協業を模索しているという。