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日本からの参加者も過去最多。アジア最大のテクノロジーカンファレンスRISE 2019 ハイライト

あの世界最大級のテクノロジーカンファレンス、「ウェブサミット」のアジア版RISEが今年も香港で開催されました。今年は日本からの参加も増え、富士通などの大手の出展もあり一層の盛り上がりを見せています。その様子をRISE日本事務局の満木が現地からレポートします。

開催概要
日程:2019年7月8日(月)〜11日(木)
開催地:香港
参加者:16,000名
スピーカー:385 名
スタートアップ:777 社
投資家:553名
メディア:828

アジア系のみならず、欧米も参加が増えてきた

今までのRISEは、北アジアや東南アジアの参加が目立っていましたが、少しずつ欧米の参加も増えてきた印象です。ウェブサミットの北米版Collision開催の影響もあってかカナダ勢が朝食を取りながらネットワーキングをするイベントを開催するなど積極的でした。

【参加国トップ20】※アルファベット順
オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、ドイツ、香港、インド、インドネシア、アイルランド、日本、韓国、マレーシア、フィリピン、ロシア、シンガポール、スペイン、タイ、英国、米国、ベトナム

A.I.、マシーンラーニングのスタートアップが目立つ クリプト減、トラベル増

スタートアップは、マーケティング、データ、フィンテック、など各カンファレンスステージに関連したものが出展されるのですが、今年は各ステージ周りにその業界に関連したAIやマシーンラーニング系のスタートアップが多く出展されていました。
RISEの創始者パディ・コスグレイブ氏も7月1日の来日イベントで、今後のAI産業でリードするのは誰かという質問に対し、「ヒントとして、AIに関する文献は中国からが一番多い」という発言にもあったようにアジア、特に中国のAI産業のリードが現れていたような気がします。
また、トラベル関連のサービスやプラットフォームの出展が増加していました。日本から参加されていたテクノロジー企業の経営者は、「これからはヘルス、コスメ、ファッションとか人の体験にフォーカスしたスタートアップが増えると思う」とのこと。トラベル分野もその走りかもしれません。

【RISE2019 業界リスト】
フィンテック、広告、コンテンツ&マーケティング、VC、エンタープライズソフトウェア、EC&リテール、トラベル&ホスピタリティ、AI&マシーンラーニング、エンターテイメント、メディア、教育、ビッグデータ&分析

「日本勢もいる」感が出てきた今年のRISE

今まで日本のナショナルブランドの出展や登壇は正直あまり目立ったものがありませんでしたが、ここにきてビッグネームの参加が増えました。会場には富士通が日本企業としては初となるブース出展を果たしました。

そのほか、資生堂CEOの魚谷氏をはじめ、NTTドコモベンチャーズのCEO稲川氏など日本を代表するトップ企業のCレベルが初登壇。魚谷氏のインタビューセッションは、終始会場から拍手がおき、グローバル企業として受け入れられていました。

アプリアップデート!アプリ内で通訳機能搭載!

毎回グレードアップしていくRISEのオリジナルアプリ。今年は、ついに翻訳機能が搭載されました。原稿テキストもライブで見れるという便利さ!現状、音声通訳は英語、中国ですが、11月のウェブサミットでは日本語も搭載されるそうです。Ottaは北米版Collisionの時も使われていました。精度が高いので、参加者やメディア関係者に人気です。

米中関係の影響については楽観的

デモなどの影響が心配されている香港ですが、実際に街中はごく普通に機能しています。とはいえ、中国と世界をつなぐ香港の情勢、また米中の貿易摩擦が及ぼす影響についての質問が各セッションで多く見受けられました。RISE創始者のパディ・コスグレイブ氏が行った9日の記者会見でもメディアから米中関係についての見解を問われ、中国の主要投資家が懸念事項としているのは確かだか、英国でもファーウェイに対する厳しい政府の対応に反し、主要キャリアは取り扱いすると発表するなど世間は冷静に判断していることを踏まえると、そんなに悲観的にならずともよいのではと述べていました。

レポーターコメント
年々参加者と会場規模が着実に伸びているRISE。ここ数年で一番大きかった気がします。日本からの参加も増えました。日本からの参加者に聞いてみると、皆さんが日本からも結構来ていますねとおっしゃいます。一緒に行った方などの参加者コメントやレポートも集めたいと思いますので、お楽しみに!

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