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未就学児&小学校低学年向けのオンラインレッスン実施で学んだこと

GKCorsは、未就学時から英語で伝える力を養うための幼児教室です。英語力はフォニックスの基礎から徹底的に、また英語力のみならずオリジナルメゾットに基づいた総合学習で創造力、数学的思考力、巧緻性を鍛えます。
普段はスクールで様々なアクティビティを子ども達と行っていますが、東京都知事の外出自粛例、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、子ども達と講師の安全を第一に考え、4月より全クラスをオンラインで実施することにしました。
当スクールでは今までオンラインレッスンは一度もやったことがありませんでした。未就学児が多い中でのレッスンをどうやってオンラインでやったら良いものか、、、とかなり頭を悩ませました。これからさらに感染拡大すると、現在運営している幼児向けのスクールも休校やオンラインへの移行を余儀なくされるかもしれません。そんな方に少しでも私の経験がお役に立てればと思いご紹介します。3月初旬からの一部オンライン対応から4月の全オンライン対応を、フェーズ1とフェーズ2にわけてお伝えします。

まずはじめに:GKCorsの通常のレッスンについて

冒頭でも申し上げましたが、当スクールは元々オンラインレッスンはやったことがありません。将来的に展開するという観点では話題に上がったこともありますが、直近でやるという計画も準備も全くありませんでした。未就学、小学校低学年の子達はやはり直接対面で様子を見ながら現場でレッスンをチューニングすることが求められます。
また、GKCorsでは、平日午後の時間に3-4枠で1レッスン2時間です。通常のお稽古事で机に座るものとしては長い方かと思います。最初は中々座れない子も2時間集中して座ってレッスンを受けれるようになり、さらにグループワークを通して子ども達同士で学び合う環境が自然と生まれます。こういった特色をオンラインでそのまま実現することはなかなか難しいだろう、と考えていました。

フェーズ1:一部の子ども達へのオンライン対応

しかし、そうもいっていられなくなってきました。3月に入ると幼稚園や学校が動き出しました。春休みを早めたのです。学校によっては、お稽古事への外出は控えてくださいという通知があったところもあり、当スクールの子ども達もこの時点でスクールに来れない子が出てきました。
キャンセル扱いにするか、できることをやって今ある力をキープもしくはレベルアップしてあげるか。この選択肢を迫られたとき私は後者を選びました。ビジネスの為というよりは、子ども達の頑張りをここで止めてしまってはいけないという思いが強くありました。
さて、どうするか。私が考えた点は以下のような事です。

・レッスンの内容
ー通常レッスン2時間クラスを中継するか?
ー個別で通常レッスンを2時間やってみるか?
・システムは何を使うか。
・講師のスケジュールをオンラインと現場でどうやりくりするか。

中継は現場との温度差がでるのとスクールにいる子ども達の集中力が疎外されると考え却下。通常レッスンをそのままオンラインでやるのは、これまでやったことのない子どもにいきなり2時間は無理だろうと判断。考えた結果、個別の苦手を克服するプライベートレッスン対応することにしました。普段グループレッスンで補えていないところをこの機会に個別対応にしてみようと考えたのです。時間は、講師の空き枠に上手く合わせていただき(保護者には感謝です)なんとか実行できました。

フェーズ1のポイント

・一部オンライン対応の場合は、個別で苦手克服、現状のスキルのキープ、またはレベルアップを目的にすると普段はできない箇所を補える。
オンラインのガイドラインを作っておく。両親は近くにいてもよいが、レッスンには参加せずに子どもに自立した環境を与えてもらうこと。(これ結構重要です)あとは、トイレはレッスン前に済ませておくという点も未就学児だと重要なポイントです。
・レッスン時間は、未就学児の集中力を考慮し、最初は30分から初めて1時間位までを目安に行うのがオススメです。
・システムはZoomを利用しました。UIがわかりやすいので講師陣、保護者も使いやすいと思います。子どもでも慣れると自分で操作できる点もポイント高いです。

フェーズ1の対応と結果:個別でのオンラインは未就学児でもできる

現場のスクールは運営しながら、試験的にオンラインで個別レッスンで対応しましたが、上記ポイントを実践した結果、今までグループレッスンでは補えなかったケアができました。

フェーズ2:全オンラインレッスンへの移行

さて3月中旬頃、アメリカやヨーロッパでの感染拡大が広まり、ロックダウンという言葉が使われるようになってきました。この頃から、もしかすると全オンラインという対応をせざる得ないかもしれないと考えるようになりました。そして実際3月最終週に入るとこれは全オンラインにせざるを得ないなという結論になりました。その場合どうするか。フェーズ2で考えた点は以下のような事です。

・全員がオンラインならグループレッスンをやりたい
ー材料はどうするか。
ーレベル別にするか。年齢別にするか
ー人数はどうするか
・グループとプライベートの時間分けをどうするか
・スタッフ管理をどうするか
・せっかくならば何かオンラインでしかできないことをやってみたい

フェーズ2のポイント

レッスンに必要なマテリアルはオンラインで事前共有OR郵送。GKCorsでは折り紙やアクティビティで使う材料は事前にお届けしています。
グループレッスンは年齢ではなくレベルで分け。これは英語を第2言語で学んでいる子達の特色かもしれませんが、オンラインだと現場以上にレベルの調整が難しいです。普段はできる事が正直100%やりきれません。なので事前にある程度クラスのレベルをを慣らしておくことが重要です。
グループレッスンは大人数でやらないほうが良いです。Zoomのいいところは全員の顔が見えるところです。ただ、未就学児相手のレッスンは常に全員の顔がはっきりと見えていないとかなり苦戦を強いられます。講師が余裕をもって見ていられるのは1スクリーンで6-7人が限度かと思います。
グループレッスンはデフォルトでミュート。生活音や保護者の声が入ると他の子ども達がよく聞こえません。なのでミーティングに入る時にはミュートにしておくのがオススメです。
・zoomの挙手機能を未就学児が使うのはなかなかの難易度。なので、レッスンで発言したい子はカメラに向かって挙手、などのルールを決めておく。先ほどの1スクリーンで余裕をもってみれる理由は、ここにも繋がってきます。1人辺りの画面が小さいと子どもが手を上げているのがよくわからず、瞬時に判断できません。

フェーズ2:マネージャー以上の管理担当者向けポイント

フェーズ2に関しては、全てがリモートになることでスタッフ管理やスケジュール管理等も難易度が上がります。マネージャー以上の管理担当者向けのポイントもまとめておきます。

毎日スタッフMTGの時間を設ける。これで出社チェックインとみなします。リモートで作業を始めると、個人差が出てくるので管理しきれなくなります。就業開始と終了はなるべくライブでミーティングをすることをおすすめします。
各スタッフのタスクを明確化。タスク管理ツールなどを使って(GKCorsではAsanaを導入)タスク項目、期限を明確化し全スタッフで共有します。スタッフの各自のタスク量と期限が公開されています。これをもとにヘルプが必要な人、優先順位をつける必要がある場合のチューニングなどをチームで行います。
・レッスンごとの講師アサインZoomリンクの作成。レッスンスケジュールを講師別ではなく、スクールマネージャーやアドミンの方が管理している場合が多いかと思います。その場合おそらくZoomが1アカウントだと同時刻のレッスンができないので、アカウントを2つ以上持っておくことをオススメします。スケジュール設定時は、Zoomの「ホストの前の参加を有効にする」にチェックを入れておくと、ミーティングを作ったホストの人がいなくてもレッスンが開始できます。
レッスンのクオリティチェックについて。これは私の場合、PCとiPadを使い分けて同時刻のレッスンを同時に見てチェックしています。講師が時間通りにチェックインしているか、子ども達の様子はどうか。この辺りはマネジメントレベルが実際にチェックする必要があると思います。何かトラブルがあったときにもバックアップに入ることもできます。

フェーズ2の途中経過:全オンラインレッスンは、準備さえできれば未就学児でも最大2時間のレッスンを実現可能。

GKで初めてのオンラインでのグループレッスン

これから

都内でも多くの小学校がGWまでお休みとなりました。幼稚園も現状4月の半ばまでとなっていますが、おそらくGW明けまでというところが増えるのではないかと思います。GKでは現在、通常レッスンの他にもモーニングセッション(オンラインでの英語カフェのようなもの)や、講師陣による歌や読み聞かせのオリジナル動画も配信し始めました。まだまだ試験的な取り組みではありますが、未就学児向けのオンラインレッスンの事例は世界的にも少ないです。それは、正直リアルでないとできないことが多いからだと思います。今でもリアルでレッスンができるのであれば、その方がいいと思いますが、できない中でもオンラインの良さを活かせば子ども達の力を伸ばすことができるという新たな発見がありました。こんな時だからこそ、できる範囲で最大限の取り組みをしていきたいと思っています。GKCorsはこういった新しい取り組みに前向きな保護者と講師に恵まれています。また新しい発見があったらシェアしていきたいと思います。この状況が早く良くなりますように。

寄稿者プロフィール


満木 夏子
GKCorsのCo-founder, Director を務める。
グローバルカンファレンスの主催企業で企画・運営責任者を経験。英国での就労経験、また前職での国内外のプロフェッショナルと関わる中で、次世代の子供たちには日本にいても世界に出ても自分の考えを英語できちんと伝えられるようになってほしいと2018年にGKCorsを立ち上げ。現在は、世界最大のテクノロジーカンファレンス、ウェブサミットの日本事務局代表としても活動している。

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