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広告の未来はFacebook Connectにあり

 次の時代の覇者は、ソーシャルメディアのマネタイズに成功した企業だとこれまで主張してきたが、いよいよそのマネタイズの形が誕生するのかもしれない。
 FacebookのようなSNSが持つユーザー情報と他のサイトの持つユーザー情報を組み合わせ、その中からマーケティングに有効な属性やデータを拾い集め、個々のユーザーにとってそのときどきで最適の広告、情報を表示する仕組みを確立するためにDiggが動き始めた。
 Digg CEOのJay Adelsonはその辺の構想を講演で語っている。


 DiggはFacebook Connectを通じて入手可能になるFacebookの持つ9000万人のデータをもとに、diggのトップページ及び各種ページの自動最適化を実現させるべく技術開発を進めるようだ。9000万人の中には自分と趣味嗜好の似たユーザーがいるだろう。そうしたユーザーのデータを基に、diggのページの最適化するという方法もあるだろう。自分が思いもよらなかった分野の情報に出会って衝撃を受けるという「うれしい意外性」の実現もこうした仕組みで可能になるかもしれない。
 そしてこうした仕組みは当然のことながら、広告、マーケティングにも応用できるし、みなそれを目指しているわけだ。
 こうした「テクノロジーを使って多くの人の力を結集させる形の広告」こそが、拙著「次世代マーケティングプラットフォーム」でいうところのグレーの部分の広告であり、今後急成長が見込まれる分野だ。グレー部分のフロンティア的な技術であるページランクを利用したグーグルの「検索」の登場に併せて、SEOという新しいビジネスの領域が誕生したように、Facebook Connectの周辺にも新しいビジネスの領域が生まれるに違いない。
 拙著を読んでいただいた広告関係者から「テクノロジーとクリエイティブの両方が必要」という主張をいただくことが多いが、それはコアの領域の話でしかない。「個人のスキルに立脚した広告」である。もちろんまだまだこの領域は伸びるだろうが、長期的にはグレーの領域に凌駕されてしまう。「個人戦」から「テクノロジーを使った団体戦」に競争のルールが変わる。それがIT革命なのである。
 クリック率30%というRockYouの仕組みであっても、コアの領域の施策でしかないのだ。

参考記事
techcrunch, techcrunch2
Newyorktimes

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