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アップルが引き起こすパソコン業界のゴタゴタ

 以前出演したことのある某ラジオ局から昨日、出演依頼が来た。なんでもWindows7のことでコメントがほしいのだそうだ。「興味がないのでよく知らない」というようなことを言って丁重にお断りした。そうか一般メディアにとって次期windowsの発売は一大事なんだ。確かに何年か前はwindowsの発売はお祭り騒ぎだったもんな。
  でも今回の発売がお祭り騒ぎになるかどうか知りたければ、ギークたちを集めた僕のツイッターのタイムラインを見ればいい。windows7発売の前夜祭があるのに、みんなアップルの新製品の話題で盛り上がっている。時代は変わったんだ。もうwindowsの発売は、以前ほど大きなニュースじゃないんだ。

 ギークたちと一般メディアの意識の違いを考えると、かえって冬から春にかけてwindowsマシンにお手頃感がでるようになると思う。??と思われる人が多いと思うので、風が吹けば桶屋が儲かる方式で説明しよう。

 まず僕はwindows7搭載機が売れないとは思わない。売れると思う。特にWindows7搭載のネットブックは売れると思う。でもギークは買わない。これまでネットブックを買うギークもいた。それは手軽にネットサーフィンするには便利だったからだ。でもiPhoneのアプリがここまで増えて、ここまで進化すれば、iPhoneで十分にこと足りるようになった。そうなれば中途半端なサイズ、機能のネットブックは不要になる。買うとすればしっかりした機能のパソコンが欲しくなる。iPhoneですっかりアップルに魅了されてしまったし、ギークたちにとって、しっかりした機能のパソコンとしてアップル製が非常に魅力的に映るようになる。

 さてギークたちが騒がないので、windows7の発売は盛り上がりに欠けるようになる。ネットブックはコストパフォーマンスの良さから売れるだろが、パソコンメーカーが一番売りたい高性能機種は、windows7の発売が盛り上がりに欠けるため、それほど売れないのではなかろうか。

 アップルがwindows7の発売の前日に新製品の発表を持ってきたのは、こうしたシナリオを読んでのことだと思う。

 とはいってもメディアとメーカーは、僕のツイッタータイムラインを読んで時代の鼓動を感じているわけもないだろうから(笑)、大騒ぎの準備をしている。在庫を多く抱えていることだろう。ところが高性能機は売れない。となると市場在庫が余り春までに値引きが起こり、割安感がでる。こういうヨミだ。となると今でも苦しそうなメーカーがさらに苦しくなるかしれない。困ったもんだなあ。

 とさんざんエラそうなこと書いたが自信はない。ただ単に自分自身「新しいパソコン欲しいなあ。今度はマックにしようかなあ」と考えているだけのことである。悪しからず。

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