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絶対に失敗すると思う。自信がある。
有力誌ニューヨークのオンライン版によると、ニューヨーク・タイムズは近く、有料化を発表する見通しだという。
New York Times Chairman Arthur Sulzberger Jr. appears close to announcing that the paper will begin charging for access to its website, according to people familiar with internal deliberations.
ただ完璧に無料読者を締め出すんじゃなくて、幾つかの記事は無料で読めるんだけど、何本か無料記事を読んだあとは有料じゃないと読めなくなるような仕組みを導入するようだ。
で、なぜ僕が新聞の有料化が失敗すると思うのかというと、時代の流れをまったく無視しているから。ほかのネット上のサービスはテクノロジーを使ってものすごいスピードでその価値を高めているのに、新聞は何の改良も加えずにただ読みづらくしようとしている。読むのに手間をかけようとしている。そんなの受け入れられるはずがない。
ネット上で音楽が無料で違法コピーされまくっていたときに、AppleがiTunesで有料化に成功したのは、簡単に購入できる利便性を提供したから。最高の音質と合法という安心感を提供したから。無料でコピーするよりAppleを通じて購入するほうがカッコいいというブランドエクスペリエンスを提供したからだ。
そうした新たな価値を提供することなく新聞が有料化に走るのは、もうどうしようもないほど広告収入が低下しているからだろう。背に腹は代えられないということなのだろう。しかし、そうした破れかぶれの戦略が成功するほど、世の中は甘くないと思う。
日本でも新聞業界は有料化に向けて舵を切った、というような話が業界関係者から聞こえてくるようになった。これから日本でも新聞の有料化がどんどん始まるだろう。しかし新たな価値を提供できない有料化が受け入れられることなどありえない。新聞関係者は自分たちの保身を優先するのではなく、どうすれば新しい価値を提供できるのかを真剣に考えて進んでほしいと思う。