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AR(拡張現実)、iPhone、模型を合わせた「AR.Drone」を実際に触ってみました!

子供のころ、シューティングゲームにはまった経験はないだろうか。自分でテレビ画面上の機体を操縦し、敵を倒しながら進んでいくあのゲームだ。ファミコンからPS3まで、いろいろなシューティングゲームが発売されてきた。でも、根本的にどのゲームも同じだった。ビデオゲームだったという点で。

今回デモで見させていただいいたAR.Droneは、実際に機体を飛ばしながらビデオゲームをすることができる。AR.Droneは機体の正面にカメラがついている。そのカメラからの映像をリアルタイムでi-phone上で見ながら、i-phoneリモコンにしてへりコプターを操作しゲームをすることができる。


AR.Droneはi-phoneとWi-Fi接続をするとこによって動かすことができる。操作が簡単なクワッドタイプ(羽が4つ)のヘリコプターとのことだったが、実際に操作をしてみると確かに簡単に操作することができた。最初に飛び立たせるときは、画面上のTake off ボタンを押すだけでいい。飛び上がったあと高さ1mぐらいのところでオートパイロット状態に入り静止する。

操作は非常に直感的で、i-phoneを前に傾けると前進、横にに傾けると旋回など普通のラジコンに比べて初めてでも操作しやすい。i-phoneを両手で持ちながら画面上でも、左手で左右に方向転換、右手で高度の調整などの操作が行える。着地もボタンを押すだけで大丈夫だし、何より操作していないときに自動操縦に切り替わるので初心者でも操作しやすい。最初は一瞬操作に戸惑ったが、慣れると簡単に動かせる。実際に操作してみると、この機体のすごさが分かる。

AR.Droneには他のAR.Droneの感知や、マーカーの感知や位置の認識といったAR(拡張現実)機能がついている。この機能を使うと、AR.Drone同士での対戦ゲームや、地上においたマーカーを使ったシューティングゲームを行うことができる。今回は、実際に機体を飛ばしながらのデモは行えなかったものの、ゲーム中の画面を見る限り非常に白熱したゲームになると思う。

ゲームの開発者向けのSDK(ソフトウェア開発キット)も提供されていて、今回のデモで使用したアプリの内容を元にサードパーティーがゲームを開発できる。SDKの日本版サイトも3月中旬にオープンするとのこと。

デモの後、Parrot社マーケティング担当VP(副社長)のCristina SANZ氏にAR.Drone開発の背景や今後の狙いについて伺った。

– 開発の背景について
今回のプロジェクトが立ち上がったのは4年前。Parrot社が得意とするBluetoothを使ったビデオゲームの開発をするべく立ち上げられた。CEOであるHenri Seydouxの「空を飛べるものにしよう」の構想の元に誕生したのが今のAR.Drone。

– 今後の狙いについて
今後は、ソフトウェアの充実に力をいれていきたい。そのためにも開発者であるサードパーティーの協力が不可欠。サードパーティーの協力を得るために、東京ゲームショウを始め開発者に興味を持ってもらえるような場所に参加していく。

AR.Droneは、ラジコンにアプリとARを導入した点で非常に新しい。ARのサポートとi-phoneアプリでの提供により、サードパーティーが独自のゲームアプリを開発することや、単なるゲーム機以上の使い方を提案することが期待できる。開発者向けに東京ゲームショウにも出る予定だったりと、積極的に外部を巻き込んでエコシステムを構築していくこの戦略。技術の結晶である実際の機体を提供し、その周りにエコシステムを作ることができるのか。この戦略の今後が非常に興味深い。

今回はプロトタイプのお披露目だったが、正式な商品版は6/15~17日にかけてロサンゼルスで開催されるのE3(Electronic Entertainment Expo)で発表される。

現状はi-phoneのみへのアプリの対応だが、Android、i-padへの対応も検討中とのこと。ただし、自社で開発するかサードパーティーが開発するのかは現段階では不明。発売の時期は2010年後半で、価格や発売場所は現段階では検討中とのこと。

【インターンブロガー】安藤 拓道

(株)クロシア 代表取締役

電子書籍関連のWebサービスの企画・開発をメインにやってます。
Co-Working Space の”The Hub“日本版の実現に向け日々奮闘中。

The Hubのonlineコミュニティーもただいま準備中です。興味ある方、連絡お待ちしております。

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