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人生まるごと記録します「LIFEmee」【東京Camp】

 多忙な中のスケジュール管理。貯まっていく静止画に動画、音声、未読メール。……人生は記録の嵐でもある。

 LIFEmee社「LIFEmee」(http://www.lifemee.com/)が提供するのは、人生の記録をひとまとめにする「オールインワンサービス」だ。おおまかには“自分自身の記録”部分と、「LIFEmee」内部および「Twitter」や「Facebook」と連動した友人知人や仕事仲間などの“近況管理”、さらには“世界全体に散らばる登録者情報の俯瞰”という3種類の情報を統合できるソリューションである。



 「人生まるごと」を目指すだけあって「LIFEmee」入力項目は膨大かつ多岐にわたるが、可能なときに少しずつ入力していけば良い設計になっている。アルファ版の段階で丁寧に作り込まれたWebサイトのデザインは長い付き合いを可能にさせてくれそうだ。

 「LIFEmee」サイト内で「気分/体調/睡眠時間/仕事の調子/アイテム状況」のパラメータを含む日記をつけ、年/月/日単位のビューに切り替えて閲覧することが可能。さらには「明日のあなたのコンディションを予測してみます」という機能もあり「バイオリズム診断」を思い起こさせる。日記機能は通販生活で売っていた「十年日記」のような見せ方ができればブログやSNSなどとの差別化ができて面白いのではないかと感じた。

 なんと年収や恋人のヒストリーを登録する機能もある。日本において年収は公開に慎重になるデータだが、登録者は年収の入力に抵抗はないのか?とLIFEmee社のヌクミさんにお伺いすると「アメリカでは株式やクレジットカードの情報をオープンにする流れが来ているので、やがて日本も同じようになるのではないか?」とのこと。恋人に関しては、俗に「男の恋愛は“名前をつけて保存”、女の恋愛は“上書き保存”」と言われるので、ひょっとしたら男性にはウケが良い機能なのかもしれない。

 さらには遺言を送信するサービスまでが「LIFEmee」に含まれている。「プロフィール詳細」→「全てを託す」にて「恩人(遺言を送りたい相手)」を登録してから「残り時間」を設定、自分が生きていれば都度延長する。相手のメールアドレスが変わる可能性も考えて「恩人」は複数人設定しておくと良いのだろう。この機能が実際に役立つ日を想像したくはないが、死は決して避けられないことである。意欲的な試みとして評価したい。

 「LIFEmee」最大の課題は「LIFEmee社をどれだけ信頼して情報を預けられるか」であろう。「基本的にSSLでアクセスするような仕様になっている」という技術的な点もさることながら、金融機関並に“お金を預けても大丈夫”なレベルまで信頼度が高まることが求められるのだろう。逆に考えれば金融機関の顧客囲い込みサービスとして「LIFEmee」をOEM提供しても面白いのではないか。

 LIFEmee社のヌクミケンジさんからさらにお話を伺ったところ、現在「LIFEmee」は英語版および日本語版のみのサービスだが、将来的には世界を相手に各国語版を作りたいとのこと。ベータ版へのサイトリニューアルは2010年3月初頭の予定。「LIFEmee」iPhoneアプリも3月中にリリース予定、いずれは携帯電話やスマートフォン向けにも展開したいとのこと。ベータ版の紹介が本記事に間に合わなかったのは心残りだが、機能や操作感の進化はもとより“人生をどのように支えて行くサービスに進化していくのか”をじっくり見守りたい。

(※iPhoneを持っているのはLIFEmee社の長谷川さん)

【インターンブロガー】たかはしまき

第二次ベビーブーム最盛期、12月24日生まれ。
埼玉県立某国際高校、某都内私立大学を卒業。
印刷会社のDTPオペレータを経て電子書籍販売会社へ移籍。主に電子書籍の内部制作・外注管理を担当する。
2009年、突然何を思ったか湘南ベルマーレの「スポーツマスコミ塾」に半年間通って原稿の書き方・企画の立て方・取材のしかた等をひととおり学ぶ。
現在はKindleやiPadをネタに盛り上がる電子書籍界隈に一言二言三言モノ申したく修行中。

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