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Twitterの迷走、“Tweetieを買収”→公式iPhoneアプリを提供へ(追記あり2) 【増田(maskin)真樹】

 これまでTwitter社は「どういう方向に進むのか?」という質問に対し、「我々はインフラ整備に注力し、APIを利用してサービスを展開する企業に影響をおよぼさない範囲で成長する」と説明するものの、たびたびその約束をやぶってきた。

 最近では、リツイート機能がある。開発者として「そういう仕様を投入する予定はない」と説明を受けた翌週後、なんやかんやと理由をつけ公式リツイート機能なるものが公開された。(追補:2009年12月Twitter側から説明を受けた翌週に仕様が公開されました。正式なローンチとはずれがあります 説明が間違っていました、長いので末尾を御参照ください。)

 今度は、公式アプリの提供である。

 Twitter社は米国時間の9日、iPhone用クライアントアプリ「Tweetie2」を手がけるatebits社を買収するとブログで発表した。アプリは現在日本円で350円(米では2.99ドル)で販売されているが、「Twitter for iPhone」と名称を変更し公式アプリとして無償で提供する予定。開発者のLoren Brichterは、モバイル開発チームの主要メンバーになるという。


 当然、既にTwitterクライアントなどを開発している事業者には大きな影響が出る。スダンダードを目指してきた人にとっては大きなショックとなるだろう。

 Twitter上では、既にこの買収によりTwitter周辺のエコシステムが崩壊するのではないかという危惧が書きこまれるなど不審感がただよっている。

(補足)
the Blog Heraldの記事より

Although this is great news for AteBits (whose founder is ecstatic right now), this is horrible news for numerous third party developers (like Echofon, Twittelator, SimplyTweet, and TweetDeck) who may have to join the ranks of the gloriously unemployed in the semi-near future.

(追記)Twitter経由で読者からの指摘「350円のアプリをばらまくより、クジラが出没しないようなインフラを、みたいな言い方があるでしょう」。ごもっともです。

 2003年頃、日本では、ブログがオープンな仕様により「利用者」「開発者」「事業主」が三位一体となって成長した。「Twitterもその当時の雰囲気に似ている」という発言をする人も多いが、Twitterにはブログ・ムーヴメントとは全く異なる部分がある。それは、全てをTwitter社が牛耳っている点だ。

[公式] twitter blog 「Twitter for iPhone」
atebits

(追記)
Twitter経由で、ユーザーとしての立場、開発者としての立場から意見が出ています。大半はユーザー視点。そっちなら「上記、インフラをしっかりせい」という意見以外は概ね問題なさげ。しかし記事で問題にしているのは、サードパーティ開発者に対し「妨げになるようなことはしない」と度々説明しているのに、どんどん態度を変える部分。
もちろん、この商用アプリ公式化でいい面もあるだろう。それはそれでTwitter本社が態度を明確にするべきだと思う。

Twitterにおけるこの記事に対する反応はこちらから→by bit.ly

(追記2)
コメントによるご指摘で、私の記述がおかしいことがわかりました。
以下、コメントで返答した部分を要約してお伝えします。

Twitterの関係者から直接話を受けたのは11月10日9月8日でした。そこではAPI開発側およびジャーナリストという立場で「自由な発想で開発を続けているのに、それをないがしろにするような追加機能や仕様の変更等があるのであれば、参入ができなくなる」という質問をしていますその中で、RTの公式機能の話を例にしました。私を含め、RT機能を便利にしようとしていた開発者は大勢いたのに、公式機能投入によって、一気に下火になってしまったからです。(もちろん公式RTはいい機能ですが、もう関連機能は開発しようと思えません)
Twitterファンダー陣も「収益よりも、エコシステムが大切」と度々そう話をしていたのです。そこでの説明もそうでした。「サードパーティがやっている領域には手を出さない」という説明でした。今回のアプリ買収は、もしかするとエコシステムに良い影響を与えるかもしれません。しかし、それがどういう意味なのか、どっちに進むのか。Twitter社は明確にすべきだと思います。

ツイッターノミクス TwitterNomics
著者:タラ・ハント 津田 大介(解説)
販売元:文藝春秋
発売日:2010-03-11
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(グチャグチャ原稿でごめんなさい!)

(増田(maskin)真樹)


著者プロフィール:増田(maskin)真樹

 1990年より執筆およびネットメディアクリエイターとして活動を開始。
 週刊アスキーを初め、日経BP、インプレス、毎日コミュニケーション、ソフトバンク、日経新聞など多数のIT関連雑誌で活躍。
 独立系R&D企業のマーケティング部責任者の後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの立ち上げに参画。
 ネットエイジでコンテンツディレクターとして複数のスタートアップに関与。ニフティやソニーなどブログ&SNS国内展開に広く関与。
 現在、複数のメディア系ベンチャー企業にアドバイザー・開発ディレクターとして関与。大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。
 書き手として、また実業家として長年IT業界に関わる希有な存在。

twitter:maskin

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