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やってみよう! ハッカソン流行の兆し【小山】

数年前からIT系の勉強会が盛んに開催されるようになりました。Googleカレンダーを共有した国内最良の事例ともいえる「IT勉強会カレンダー」や、イベントの集客や参加者管理が容易な「ATND」といった便利な情報ツールが下支えしてくれるおかげで、エンジニア同士の勉強会が日夜開催され、開発したソフトウェアの紹介や開発ノウハウの共有が進んでいきています。


最近では、ただ開発事例を紹介するだけではなく、ハッカソンや合宿開発といった、一定期間顔をあわせて一緒にソフトウェア開発にいそしむという企画も増えてきています。参加者が別々のソフトウェアを開発することもあれば、1つのソフトウェアを共同開発することも醍醐味です。ハッカソンのいいところは、納品するわけではないので気楽だったり、自信のない機能に挑戦出来ること、新しいエンジニア仲間ができること、プロジェクト継続の観点からオープンソース化の同意が得やすいなどがあります。

一方で難しいところもあり、知らない人とはじめて開発するので何かと不安なことや、ほどよい開発規模にしないと時間内に終わらないこと、リゾート合宿は費用が高くなるなど、安く長時間開発する場所を見つけるのが難しいといった問題などがあります。

あるハッカソンの事例

ハッカソンも主催者によって内容はさまざまだし、とくにこうしなければという決まりはありません。逆に言えば、好きなルールでチームを作って勧められるのが、主催者の魅力とも言えるでしょう。ここでは筆者がゴールデンウィーク前半に開催した、あるiPhoneハッカソンの事例を紹介したいと思います。

ハッカソンを共同開発にする場合、どういうコーディングルールをどうするか、どんなコラボレーションツールを使うかなどの決めが必要になります。今回のiPhoneハッカソンでは、Skypeをリアルタイムチャットと備忘録に利用し、分散リポジトリとしてGithubを利用しました。画面遷移を早期に形作るため、Three20というフレームワークを使用し、今後の運営のためにGoogleグループを作成して作業に入りました。ATNDを通じて募集されたハッカソンに参加し、これまで知らなかったメンバーとの共同作業を実際に経験した参加者の方々に感想を聞いてみました。

「いい勉強になりますね。一期一会もあって素敵です。また機会があればぜひ参加したいところです。」(大原さん)、「今年新卒で開発の現場に入ったばかりなので新鮮な体験でした。足を引っ張らないように頑張りました。」(河野さん)、「もっと勉強しようと思うようになりました。」(内田さん)、「楽しかった。できる人と一緒にできるのがいい。」(有賀さん)、「楽しかったです。ハッカソン前にたくさん勉強したのが良かったです。」(郭さん)、「最初は自分ができないことが多すぎて不安だったけど、ほどよく役割がもらえて自信がついて充実しました。」(立野さん)

ということで、いいメンバーに出会えたからということも含めて、いいハッカソンになったなーと思います。終了時に必ずiPhoneアプリとして申請するという目標で始めたわけですが、主催者として絶対に崩したくないルールは、募集時から記載しておくことが重要だと思います。ちなみに今回開発したiPhoneアプリは、結婚式などのお祝い用のスライドショーを作るもので、「gwovie」と命名されました。まだ審査待ちの段階ですが、よかったら試してみてください。

【ゲストブロガー】小山文彦

ソフトウェア開発、ウェブ開発、データ分析などの業務を展開する株式会社ゴーガ代表取締役。Google Maps開発パートナーとして、地図を活用した位置情報サイト、位置情報アプリの開発や啓蒙に努める。多くのiPhoneアプリを手がけ、iPhone向けのARライブラリを開発・販売中。ジオメディアサミット運営メンバーのひとり。Twitterアカウント:@fumy231
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