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ARと位置情報を使って、ユーザがエアタグとして現実空間のコンテンツを自由にポストし共有できる「セカイカメラ」。サービルローンチは昨年2009年9月、4日間で10万件という驚異的なダウンロード数を記録しました。国内外問わず、イベントや観光サービス、施設など様々なシーンで活用されている「セカイカメラ」ですが、小売業界にも進出。例えば、ドラッグストアのマツモトキヨシでセカイカメラのエアタグを使ってセールや新製品の情報、口コミなどを提供するといったナビとしても活用されているんだそう。
次にくるのは、ソーシャル+ロケーション+AR=「ソーラー」だと話す井口氏。モバイルにおけるGreeやDeNAといったソーシャルゲームのトレンドから、FoursquareやGowallaといった位置情報のソーシャルネットワークを経て、第3ステージは「ソーラー」だ!と。プラットフォームであり、エンターテイメントでもあるということが、まさにセカイカメラの強み。エアタグコンテンツは、Open API、さまざまな媒体を活用してどんどん増えていて、位置情報をもとにウェブの情報をマッシュアップし、自動的かつリアルタイムにその情報をエアタグとして表示する仕組みが動いているんだそうです。また、今はあくまでスタ ティックなエアタグですが、今後はもっとダイナミックなものが見られるようになるかも。ユーザの性質や時間変化、さらには気候の変化といったアンビエントな情報をもとに変化する、よりユーザにとって関連性の高いエアタグをイメージしているそうです。場所のトピックやそこに紐づいた人、人と人との関係性をビジュアライズするなど、投稿し共有、閲覧という使われ方を越え、よりインタラクティブにユーザがアクションを起こせるようなエアタグの進化が期待されます。
iPad版(バージョン1.01)では世界14箇所でエアタグが見られるんだそう。位置情報メディアとして、カメラの有無に依存せずにエアタグが表現できる「ワープ機能」を提供。行きたい空間に、まるでどこでもドアのようにワープできる不思議体験ができちゃう。例えば韓国にワープした場合、韓国に自分のプロフィールが浮かんでいて、そこで人をフォローしたりコンタクトすることが可能。エアシャウトという機能でチャットのようにコミュニケーションが楽しめちゃうんだそうです。エアタグでは、テキストや写真以 外に音声も活用できるので、気になったスポットなどに自分の音声記録やコメントを残して、同じ関心を持つ人が集まるなんてことも実現するかも。
「セカイカメラ」はすでに90ヶ国のアップストア、アンドロイドのマーケットでも46ヶ国で取り扱われていて、対応言語も7ヶ国語。オフショアをフルに活用して低コストでローカライズを実現しており、これからさらに海外のジョイントマーケやビジネス開発を進めていくそうです。今後の具体的な計画としては、今年夏にはAPIの新バージョン、そしてそれを通じたコンテンツサービスの立ち上げを予定。海外にも広げていくことを前提にマルチプラットフォームに対応していくそう。つくづく世界をみている、そして世界から見られているサービスだなぁという印象。井口氏のプレゼンテーション資料だった事業計画も当然のように英語でした。
ARと位置情報という最高のコンビネーションに、ソーシャルが加わった 「ソーラー」、これはもうこないはずがない気がします。ただ、プラットフォームがあり、コンテンツがあっても、ソーシャルという側面はあくまでユーザに依存します。そこをクリアするためには、ユーザがもっと積極的にエアタグをポストしたくなるような仕掛けや、日常生活におけるコミュニケーションをより便利にする活用方法を提示する必要があるのかなと思います。Foursquareなどの位置情報ソーシャルネットワークにも、とある場所にチェックインするとその場所について友達が残したコメントが表示される機能がありますよね。ただ、あれの難点は個々のユーザにとっての関連性があまりに低いこと。関連性の高いソーラーなら、生活に浸透している姿が想像できるかも。
今後も要注目の「セカイカメラ」、iPadを買って盛り上がっている方、ぜひiPad版を使ってみてください。ツイッターアカウント @sekaicameraでは、告知やユーザフィードバックの収集をしているそうなので、セカイカメラをウォッチしたい方はフォローしてみてくださいね。
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