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Google化する大学生【小俣剛貴】

 慶応大学3年の小俣剛貴くんから寄稿してもらいました。大学生の間で、Googleのサービスがどのように使われているかという記事です

日本の大学生に進む”Googlization” 【Goki Omata @goooooki】

 はじめまして。慶應大学3年の小俣剛貴と申します。
 これから僕はいわゆる’86世代、デジタル世代の現役大学生の視点からITに関する記事を書いていきます。浅はかで拙い文章ではありますがよろしくお願いします!

 ではさっそく。今回のテーマは「大学生とGoogle」
 大学生とGoogleの関係の現状をレポート、そしてそこから見えてくるものについて考えていきます。

 要約すると今回の話は
 今、大学生にとってGoogleが学生としての活動、の殆どに関わっていて、学生生活を大きく変えた。

 そんな感じです。ざっくり言い過ぎですね。
 ただその変化の仕方がちょっと異様に思えて、そしてそれをマクロ的な視点から見るとこれからのGoogleを考える上で大切なことなのかもしれないと思ったので書かせてもらいます。

進む”Googlization”

包囲されていく学生

 今、Googleが意図的に学生を囲い込んでいるかは定かではないけれど、少なくとも大学生の学生生活はGoogleによって昔と大きく変わりました。

 例えば、就職活動を例に挙げてみましょう。今の大学生の就職活動は情報戦でもあり、いかに情報を早く、効率的に収集するかということが大変重要になっています。

 そんな中で学生は就職活動をする上で主要な就活イベントが記載されたGoogleカレンダーを共有し、Gmailのラベリングで企業からの情報をカテゴライズしつつ、Google Readerで就活ブログをRSSフィードすることでクチコミのような細かい情報にも対応します。

 そして気になったらすぐ友だちのGoogleアカウントへ共有情報を送信する。

更に、
 「就職活動の書類審査でメールアドレスがヤフーだとITリテラシーが低いと思われて落ちる。Gmailならセーフ。」なんて噂さえ最近よく耳にします。

 それだけにGoogleが提供するサービスは学生のニーズに合致していると言えそうです。

 他にも学生生活の中にはGoogleなくして成立しえない活動が多くなってきました。

’86世代以前と比較してみる

 中でも特に変化として特筆すべきなのはミーティングの様子です。

 もちろん普通のミーティングもしますが、近年の学生はWebミーティングをすることが多く、それに与えた変化は大きいです。

 そもそもちょっと前まで大学生はWebミーティングなんかしてないよ!みたいなツッコミをいただきそうですが…(笑)

 以前までの学生のWebミーティングの多くは複数人でただ音声とチャットだけで意思決定をしていくものだったのですが、

 最近はGoogle Docsを使って実際の企画書や告知文などを同時編集する人が増えてきました。
(文書の同時編集はかつてGoogle Waveの専売特許でしたが、さらりとGoogle Docsに搭載するあたりがGoogleらしさ)

 例に漏れず僕も今やっているサムスンモバイルのマーケティングプロジェクトに関して5人でWebミーティングをしていた時、イベントの告知文を考える機会がありました。

 その時も当たり前のようにGoogle Docsを使って5人で同時に一つの文章を編集し、むしろ実際に会う会議よりも早く告知文を作成できました。
(ちなみにできた文章はこちらからどうぞ)

 他にも就職活動のエントリーシートを複数の先輩に添削してもらう際にも重宝していますし、

 みんなでテスト対策をする時も過去問対策をGoogle Docsを併用したWebミーティングで最近はするようになりました。

 2010/5/20のエントリーで湯川さんがGoogle Waveに関してやや否定的な意見を示していましたが、大学生からは少しずつ需要が出てきたようです。

Googleアカウントはソーシャルグラフの主要素に?

 例示はこれぐらいにして、
 学生生活の主要な活動をピックアップして図示するとこんなイメージになります。

 大事なところはGoogleアカウントという核を中心としてあらゆるサービスが連結し、学生のインターネットにおけるライフスタイルの中心や起点となり始めている点です。

 生活のあらゆる側面にGoogleが現れる。

 そしてGoogleアカウントを介して他人と情報をインタラクティブなコミュニケーションをとる。

 これが多く見られ始めているという事実はGoogleアカウントが僕たちの住所に近い感覚のものとなることを意味しているのではないでしょうか。

 つまりソーシャルグラフを形成する要素として主要なものになるのかもしれません。そしてそれはこれからのGoogle Meへの展開へと広がって行く大きな可能性を感じます。その可能性や意義についてはまた次回。

著者プロフィール:小俣 剛貴 (Goki OMATA)

慶應義塾大学商学部3年/Samsung Mobilers Team Bobby所属
E-mail: goki.omata[at]gmail.com
Twitter ID: goooooki

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蛇足:オレはこう思う
突然、TechWaveの書き手として参加したいというメールがきたんです。その理由としてこんな風に書いてありました。「私の問題意識は、現在のTechWaveのブログは書き手の世代が私たちの世代とは相対的に高齢で、デジタルの観点からの価値観が私たちの世代とはややズレているのではない、という点にあります」・・・。高齢って。www

僕ってこういう若者が大好きなんです。ということでお手並み拝見ということで、寄稿してもらうことにしました。若い読者のみなさん、どうですか?やはり「高齢」ブロガーよりも、いいすか?w

内容に関しては、個人的にはGoogleのソーシャルグラフが今後どうなるのかに興味がある。もちろんグーグルはソーシャルグラフを自分たちで構築しようと必死なんだけど、Facebook5億人突破=で、いったいどんな会社【湯川】に書いたように、少なくとも欧米ではFacebookがデファクトになりつつあるし、Facebookは日本にも焦点を当てているので。

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