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最も活用されている情報収集ツールは「Twitter」 【増田(@maskin)真樹】

ソーシャルメディア動向調査を手がけるMMD研究所は7月28日、ビジネス関連の情報収集ツールとして活用しているサービスについて質問したところ、回答の割合が高かったのは55.9%の「Twitter」だったと発表した。

次点は32.6%の「各種RSSリーダー」、次いで28.7%の「Googleアラート」という結果とのことで、調査自体がソーシャルメディアへの感度が高くリテラシーも高い人が対象になっているのではないかと想像するが、いずれにせよ情報収集サービスとして、早くもTwitterが首位になったことは注目に値する。


筆者は6月17日に翔泳社から「ツイッター情報収集術」という本を上梓させて頂いた。以前紹介記事を書いたが、その中にもあるとおり、発信型のTwitterで情報収集とはどういう位置付けなのか、このように説明した。

なぜTwitterで情報収集なのか?

(中略)
 それは「Twitterはソーシャルエントリーの海にいるようなもの」ということでした。これまでのネット上の検索は、Googleや Yahoo!などのサーチエンジンに保存された膨大なデータベースによって判断され、道筋を決められてきました。情報の善し悪し(ランク)も検索エンジンが決めているんです。しかも古い情報で(リアルタイム検索とかも出てきてはいますが)。

 ところが、Twitterの場合、フォロワー関係の中で使用していると、情報の海そのものに身を置いているような印象を受けます。情報の重要度はフォロワー関係、つまり私達が決めるわけですし、スピードもリアルタイム。検索エンジンのアーカイブに頼るシチュエーションは依然あると思いますが、それに依存する必要はないと感じたわけです。

 そのような流れで、この本は「来るべきリアルタイムウェブの時代の情報収集術」というテーマを主軸に据え、制作が進んでいったのです。 

Twitterの利用を始め、まずは「誰かをフォローしよう」から始めた人が大半だと思う。RSSのような記事見出し情報だけではなく、事件の当事者の行動までもが取得できる。そこで、Twitterがソーシャルエントリーの海への参加ツールだということを少なからず認識したことで、今回のような「情報ツール」としての認知が高まったのではないだろうか。

今後、多くの人が、フォローだけでなく、自分をフォローしてくれる人を増やすことができるようになるだろう。そうなるに従ってTwitterが検索エンジンに代わる次世代の本質的な情報収集ツールとして定着すことを実感できると確信している。

発売からもう一月以上経過してしまったが、「ツイッター情報収集術」はTwitterに慣れつつある人ほどお役に立てるんじゃないかと思うので、書店などで手に取ってもらえればと思う。

■ [MMD研究所] ビジネスの情報収集に関する実態調査
http://mmd.up-date.ne.jp/news/detail.php?news_id=569

著者プロフィール:増田(maskin)真樹twitter:maskinmetamix)

 1990年より執筆およびネットメディアクリエイターとして活動を開始。週刊アスキーを初め、日経BP、インプレス、毎日コミュニケーション、ソフトバンク、日経新聞など多数のIT関連雑誌で活躍。
 独立系R&D企業のマーケティング部責任者の後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの立ち上げに参画。帰国後、ネットエイジでコンテンツディレクターとして複数のスタートアップに関与。ニフティやソニーなどブログ&SNS国内展開に広く関与。
 現在、複数のメディア系ベンチャー企業にアドバイザー・開発ディレクターとして関与。大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。書き手として、また実業家として長年IT業界に関わる希有な存在。

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