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斉藤 徹
さる5月25日、ツイッター社が突然ペイドツイートを禁止する意向を公式ブログで表明し、ツイッター広告を展開しはじめた企業に大きな影響を与えたことは記憶に新しい。
わたしのブログでも他媒体に先駆けて記事化したため、大変多くの反響をいただいた。
・ツイッターが広告ツイート禁止を宣言。昨日発表のオプト社「つあど」なども対象に
特にオプト社の販売する「つあど」は、その前日に発表されたばかりの注目サービスであり、ツイッター社発表後にサービス停止を宣言していたため、その動向が大いに注目されていた。
その「つあど」が、本日、サービスを再開する旨をリリースした。当記事ではそのリリース文およびリニューアルした内容につき記事化したい。なお、当社ループスは現在オプト社からコンサルティング業務を受託していること、また今回のリニューアルに関して私自身が改善案をアドバイスしていること、その上で出来る限り公正な記事を心がけていることを表明しておきたい。
■ 「つあど」プレスリリースの内容
まずオプト社、そして開発元overtex社からのプレスリリース原文を掲載したい。
■ オプト社プレスリリース
Twitterユーザーのつぶやきを媒体とした広告サービス「つあど」の取り扱い再開について Twitterユーザーのつぶやきを媒体としたインストリームつぶやき広告サービス「つあど」は、開発元である株式会社Overtex(本社:大阪府大阪 市、代表取締役社長:朝山 貴生)より2010年8月13日付で「つあど」サイト(http://twad.jp/)上に告知がありましたように、広告配信サービスを開始することに決定いたしました。それに伴い、弊社でも取り扱いを再開することとなりましたので、お知らせいたします。
株式会社オプトは、お客様のインターネット上でのマーケティング活動をお手伝いする「eマーケティングカンパニー」として、ソーシャルメディアマーケティングの発展のために、今後も尽力してまいります。
■ Overtex社プレスリリース
twitter用インストリームつぶやき広告配信サービス「つあど」のtwitter新API利用規約準拠と広告配信開始について Overtex Group(代表:朝山貴生)運営のtwitter用インストリームつぶやき広告配信サービス「つあど」はパブリッシャーの皆様への広告オファーとつぶやき広告の配信を近日開始いたします。 なお、懸念されていました、広告主とパブリッシャーのマッチング手法並びにつぶやき広告の配信手法につきましては、twitterの新API利用規約に準拠している旨が米twitter社のAPI部門によって明言されております。
・「つあど」のtwitter新API利用規約への準拠について
2010年5月25日、twitter社によってtwitter APIを使用したつぶやき広告サービスに関する声明が発表され、それに次いでtwitter のAPI利用規約が改定されました。その規約改定が「つあど」の運営とサービス内容に影響を与える可能性がありましたので、弊社でも慎重に協議と検討を重ねた上で、2010年5月28日付けで「twitter社の改訂された利用規約に沿う形で、サービスを日々改善しながらその運営を継続していく」という方 針を発表いたしました。 その後、2010年5月26日の午前6時半頃(日本時刻)に発表された米twitter社API部門の声明によって、弊社運営の「つあど」における、広告主とパブリッシャーのマッチング手法並びにつぶやき広告の配信手法が、twitterの新API利用規約にも準拠している旨を確認することが出来ました。
【参考】米twitter社API部門の声明・twitter社のガイドラインに準拠した広告プラットフォーム
「つあど」はパブリッシャーのつぶやく意思を尊重する広告配信サービスです。広告配信にはパブリッシャーの掲載意志を必須とし、「つあど」がパブリッシャーに広告のつぶやきを強要することはありません。 パブリッシャーの皆様には広告主様からオファーがある毎にそのオファーが明示されますので、それに対してパブリッシャーがつぶやき原稿を入稿したり、配信を承認したりすることによって初めてつぶやきの配信予約となります。 また、一人当たりのつぶやき配信回数を制限し、【つあど告知】など、広告である旨を明記いたします。・インストリームつぶやき広告サービス「つあど」概要
「つあど」は、twitterユーザーと広告主様をマッチングし、twitterのつぶやきとして広告を配信する「インストリームつぶやき広告配信サービス」です。 「つあど」の詳細につきましては当該ウェブサイトをご覧下さい。
経緯はovertex社のリリース文にある通り、5月25日時点で曖昧だったタイムライン上広告について、翌日にツイッター社から正式見解が出された。「つあど」についてはツイート最終編集権をパブリッシャーが持つタイプと広告主が持つタイプがあり、後者がグレーゾーンだったが、それを前者のみに改めることでtwitter社のガイドラインに形式的には準拠するカタチとなった。ただし一歩間違えるとツイッター利用者から反発を招く危険性があることにはかわりなく、ツイッター社Promoted Tweetsのように細心の注意を払った運用を徹底することが重要だろう。
■ 「つあど」運用の方針について
今回のサービス再開にあたっては、ツイッターユーザーにも歓迎される運用をすることを強く進言させていただいた。ポイントは以下の4点となるだろう。
1. ペイド広告であることの明示
そのツイートが広告であることを各ツイートに明示すること。ツイートに【つあど広告】などと明示し、利用者に誤解を与えないことが肝要だ。
2. パブリッシャーあたりの配信制限
ツイッターユーザーに不快感を与えない控えめな運用をするために、パブリッシャーの配信制限も必要だ。一週間あたり3回(変更の可能性あり)などと制限し、それを「つあど」サイドも明示する。
3. 対象とする広告主や広告内容を制限
「つあど」ツイートはタイムライン上を流れるため、広告とはいえその内容を厳選し、閲覧ユーザーにとっても有益に感じる情報を配信することが大切だ。この点はリリース文には記載されていないが、まずはお得なタイムセール情報や共同購入クーポン等に広告内容を限定するなど、利用者に配慮した慎重な運用を心がけると聞いている。
4.「共感指数」の開発
ツイッター社はPromoted Tweetsを開始するにあたり、“resonance” と呼ばれる効果測定指標を開発している。これはURLリンクのクリック数,リプライ数,ReTweet数など9つの指標をベースにしたもので,この指標が 悪いPromoted Tweetは表示比率が減る仕組みとなる。利用者の利便性を強く配慮したものだ。 この「つあど」でも同様の「共感指数」を開発し、利用者に受け入れられない広告ツイートは表示されなくなる仕組みとすべきだろう。この点、サービス開始には間に合わなかったが、すでに指標開発に着手していると聞いている。
ソーシャルメディアの時代、閲覧するユーザーに好感をもって受け入れられる広告サービスでないと効果がでないのは当たり前だ。以上の4点が継続的に順守され、 ツイッター利用者に不快感を与えないサービスとなることが「つあど」ないしツイッターをベースにした類似広告サービスのキモとなる。その点、常にユーザーにきめ細かな配慮を忘れないツイッター社の考え方は大いに参考になるはずだ。
【Twitter広告関連】
・ ツイッターが新たなフラッシュマーケティング広告 EarlyBird を計画中 (7/5)
・ ツイッターに新しい収益源,広告トレンド “Promoted Trends (6/12)
・ Virgin Americaが語る,広告ツイート”Promoted Tweet”の舞台裏 (4/21)
・ ツイッターが開始した広告事業,Promoted Adsに関する多面的な考察 (4/14)
著者プロフィール:斉藤 徹 (さいとう とおる)
株式会社ループス・コミュニケーションズ代表取締役
2005年が創業。国内での企業向けSNS構築分野でトップシェアです。
(ミック経済研究所,アイティーアール社 2008年調査にて)
現在は,企業コミュニティを単体で捉えるのではなく,多様なソーシャルメディアと有機的に結びつけ「クチコミ動線」を設計・構築・運用するコンサルティング・ファームとしての色合いを強めています。
書籍・コラム・ブログは個人活動ですが,ビジョンとノウハウは,ループス社員一同で共有しています。創業テーマである Socialmedia Dynamics を見つめながら,ソーシャルメディアやクラウドソーシングの分野で高い専門性を磨き続けたいと日々励んでいます。(といっても全く堅い人間ではないです。 特に夜は柔らか過ぎと定評です)
Twitterアカウント toru_saito
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