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アップルが、今年1月に2億7500万ドルで買収したモバイルアドネットワーク”Quattro Wireless”の閉業を発表しました。グーグルも昨年2009年にモバイルアドネットワークの”AdMob”を買収したけれど、モバイル広告市場におけるグーグル対アップルの競争が、直接対決ではなく なったといえます。今回のアップルの判断は、すべてのリソースをアップル製品のiAdモバイルアドプ ラットフォームにつぎ込むためだとか。iPhone、iPod Touch、iPadといった自社デバイスでのプレミアム広告の提供にフォーカスすることになります。
アップルのiAdへの一本化が、アップルのユーザリーチを減らすことは間違いなさそう。流通しているモバイル数は1億以上あるのに対して、iPodや iPhoneの流通台数は200-300万台。世界で500万台流通しているといわれるiPadは、今年の秋からiAdに対応する予定です。Quattroと同じようなモバイルアドネットワークのひとつ”Millennial Media”によると、昨年2009年度、彼らのモバイル広告収入の全インプレッションの65%はアップル以外のデバイスからだったそう。このことからも、アップルのQuattro閉業、iAd一本化の決断の決意が見て取れますね。
Quattroの閉業でアップルは、彼らの高額広告料を支払う気のない多くの広告主を排除することに。iAdの価格は通常のモバイルバナーの数倍だそう。でも既に、AT&T、BestBuy、Citi、Target、Disneyといったブランドとの広告契約で6000万ドルを獲得していることをジョブスは公表しています。広告契約は1件あたり50万ドルから100万ドル。多くの広告会社はインプレッションによる課金であるのに対し、アップルのiAdは1,000インプレッションに10ドルに加えて、ユーザが広告をクリックするごとに2ドル課金する仕組み。キャンペーンのクリック率が1%だった場合、1000インプレッションで10ドル、コンバージョンで20ドル、トータルで30ドルを売り上げることになります。ちなみにiAdのターゲティングはアプリの種類に加えて、iTunesアプリや音楽のダウンロード履歴を参照して行われるそう。
「Quattro Wireless NetWorkの新規キャンペーンの受付も終了し、既存キャンペーンも徐々に縮小していく。iAdは最高のモバイルアドネットワークだ。来月から、すべてのリソースをこのプラットフォームに絞る。9月30日にはiAdプラット フォームに一本化する。」と元QuattroのCEOで現在iAdのVPを 勤めるAndy Miller氏は話す。
【参照記事】Advertising Age:Apple Closes Quattro to Focus on iAd Platform
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