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米Bloomberg通信は、新聞、雑誌を販売するデジタル・ニューススタンドの開設に向けてAppleと新聞社、出版社が協議していると報じた。ニューススタンドは、街頭のキオスクのような店舗のこと。
二人の関係者からの情報として同通信が伝えたところによると、AppleはTime Warnerや、Conde Nast、Hearst Corp、News Corpなどの新聞、出版大手と協議中で、デジタル・ニューススタンドはAppStoreとは別のコーナーになるという。
現在、ユーザーデータの取り扱いやレベニューシェアについて協議が続いており、早ければ2、3ヶ月以内にサービスがスターする可能性があるものの、協議が物別れに終わることも十分にあるという。
同通信によると、新聞、出版大手は、Googleとも同様の取り組みについて協議を平行して続けているという。
なぜ断言できるのか。
世界でもっともリソースを持っているIT企業であるGoogleとAppleが、メディアの新しい形を競って提案しているからである。新しい機能を次々と開発し、搭載してくるからである。
メディア企業1社で、Google、Appleのイノベーションにとても勝てるわけがない。だからと言ってメディア企業の連合軍はさらに勝ち目がない。時代についていけない人間が一人でも加わればスピードが落ちるのに、そうした人間が何人もいるからだ。これまでにも多くの業界で「黒船に対抗」を旗印にいろいろな連合軍を作っているが、ほぼ例外なく「船頭多くして船山に登る」状態になっている。
なので今回、米国でApple、Googleが進めている電子キオスク的な取り組みが、今後新聞社、出版社のコンテンツ販売の基本的な形になるのだろうと思う。そしてその形はいずれ必ず日本でも主流になる。Apple、Googleが日本でもその形を展開する可能性もある。なぜなら両社は既に日本の一部消費者の間で圧倒的な支持を得ているからだ。もしくは日本企業がApple、Googleが提案するものに近い形で、ガラケー中心に展開し消費者の支持を得るかもしれない。もちろんそうはさせじとメディア企業の無駄な抵抗はしばらく続くのだろうが。