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[読了時間:5分、「蛇足」含む]
米Bloomberg通信は、Facebookが携帯電話メーカーの英INQ Mobile(インク・モバイル)と2機種のスマートフォン開発で協業中だと報じた。3人の関係者からの情報として伝えたもので、Facebookのサービスを前面に押し出したスマートフォンは欧州で2011年前半、米国で2011年後半に発売される見通し。
2機種のうち1つはQwertyキーボードとタッチスクリーンを搭載、もう1つはタッチスクリーンで操作する形になる。Facebookの多くの機能が搭載されるほか、Twitterなど他社のサービスも搭載される見通し。
写真は2年前に発売されたINQ1 Facebook Phone
Facebookと協業したってことになっているけど、見た感じそんなふうでもないし、Zuckerberg氏もインタビューでエンジニアリング的な協力はほとんどしなかったと話している。
だから今回のINQの機種の開発部分にFacebookがどの程度本気で力を入れているのかということが重要。それが分からないのでこのニュースの価値判断もできない。ただFacebookもモバイルに本気出し始めたようだから、今回はさすがに主要エンジニアを投入したかもしれないけど。
ケータイを、高機能機種、中機能機種、低機能機種の3つに分けることが許されるのなら、僕が興味があるのはこうした中機能機種じゃなくて、iPhoneや、Xperiaに対抗するような高機能機種と、それから低機能機種。
アプリだけじゃなくてOSの部分まで連携しているような高機能機種がいつ、どこから出るのか、ということに個人的には興味がある。写真を取れば自動的にFacebookのフォトアルバムに投稿されてタグ付けられる。ローカルガイドアプリのランチに関するコンテンツを見ていたらGPS機能で周辺にいる友人の存在が分かり、ボタン1つで友達をランチに誘える。そんなことができる機種がいつでるのか。すべてのアプリにソーシャルな機能を実装できるようになれば、iPhone、Android陣営にとっても驚異。多くのケータイメーカーが「Androidを改良して、うちから本格的なFacebookケータイを出しませんか」ってFacebookに持ちかけているらしいので、来年くらいにはお目見えするかも。メーカー各社ともiPhoneの独り勝ちにイラッときているみたいだから、話は早いんじゃないかな。
それとは正反対に、Facebookを通じたメッセージのコミュニケーションぐらいしかできない低機能機種の製造コストをどこまで下げられるか、ということにも興味がある。広告を表示することでデバイスや通信料を無料にできるのかどうか。非常に低価格なデバイスを開発できるのなら、途上国で一気に広がるかも。途上国のユーザーを取り込めることができればFacebookの5億人ユーザー数が倍にも3倍にもなると思う。世界的にはそっちのほうが重要かも。