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電子出版プラットフォームはやはりAmazonが最強【湯川】

[読了時間:2分]
 米ミステリー作家のJ.A. Konrath氏はこのほど、自分の本の電子書籍がAmazonやApple、Barnes & Nobleなどの電子出版プラットフォーム上でどの程度売れているのかを、自身のブログで詳細に報告した。それを米テクノロジー系ブログメディアGigaOMが、グラフ化したものが以下のグラフ。

 Amazonが圧倒的に強い。その理由に関する考察はないが、やはりAmazonの品揃えやレビューの多さ、購買履歴をベースにしたレコメンデーションなど、過去に蓄積した「売る仕組み」が電子書籍の領域でも功を奏しているのだろう。(関連記事:iPadが発売されてもAmazonがびくともしない2つの理由【湯川】 : TechWave

 興味深いのが出版社経由で売れた電子書籍はわずか21%で、Konrath自身がAmazonを通じて自分で出版したものは75%にも達している。力のある著者にとって、出版社が不要になる時代が来ているのだろうか。

蛇足:僕はこう思ったッス

いずれ個人による「出版者」の波が発生すると思う。その時、出版社はどういう立ち位置になるのだろうか。雑誌は、IT系雑誌を中心にここ3年でほとんど姿を消した。専業ライターの多くは廃業し、残った少数は執筆以外で生計を立てている。逆に一方で、ネット芸人的な人たちがどんどん著者デビューをしている。「ライター初めました」という人がとても多くなり、この10年のライター不足が一気に解消されてビックリしている。良い悪いは抜きにして、これから個による出版意欲は必然的に高まるだろう。だってみんな出版したいんだもの。ブロガーじゃなくてライターがやりたい。今や誰でも出版だけはできる。自費で紙の出版は高額でも電子出版ならほとんどコストがかからないし。
その時、売るための仕組みやノウハウが必要となる。自分のサイトのSEO対策をしたり、人気ブログを運営したり、自ら広告を打ったり。さらに、売れる電子出版プラットフォームの選択も重要になる。Amazonは日本版はまだだけど、そこが最適かどうか、まだまだわからない。
(あと、その前に、専業ライターをやるなら、原稿料の革命をおこさないと日本では生きていけないと思う)
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