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米社買収で世界に飛び出したモバゲー 円高追い風に一気に攻める【湯川】

[読了時間:2分]
 モバゲータウンを運営する株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA、南場智子社長)が米ソーシャルゲーム大手ngmocoを買収対価総額約4億ドル(約342億円)で買収した。ngmocoはiPhone上のゲームアプリメーカーとして力をつけてきた会社で、今後はAndroidケータイ上でもソーシャルゲームプラットフォームを展開する計画。米ソーシャルゲーム大手Zyngaも当然、ngmocoの買収を狙っていたとみられるが、円高を追い風にDeNAが一気に攻め落とした形だ。

 ngmocoは、ゲーム大手Electronic Artsの元重役のNeil Young氏が2008年6月に、iPhone/iPod touch向けのゲームアプリを提供する会社として設立。シリコンバレーの有力ベンチャーキャピタルのKleiner Perkins Caufield & Byersも出資した有望企業だ。

 発表文によると、ngmocoのゲームはこれまでに、We Rule、GodFingerなど17 タイトルが App Store のゲームアプリランキングTOP10入りを果たしており、累計ダウンロード数が5,000 万を超えているという。

 また2009年6月はゲームコミュニティプラットフォー ム「plus+ Network」のサービスを開始。登録ユーザー数は1,200万人を超えた。年内には、Androidケータイ向けにも同サービスも開始する予定という。


 またソーシャルゲームの効率的な開発を可能にするゲーム開発エンジン「ngGame」の構築も進めている。「ngGame」を利用することで、一度の開発でiOSとAndroidの双方にゲームを展開することが可能になるという。2011年前半にはサードパーティーに対しても「ngGame」の利用環境を開放していく予定。

 ngmocoのブログによると、さらにDeNAが運営するモバゲータウンの開発環境を統合し、Open Mobage Smartphone SDKとして提供する考えという。これを利用することで、日本語圏、英語圏、モバゲータウン、iPhone、Androidなどのプラットフォーム向けにゲームを提供できるようになるという。

 同ブログでngmocoのYoung氏は、「ngmocoが西洋でのDeNAの戦略をけん引する」と書いており、NeNAの世界戦略に積極的に関与していく姿勢を見せている。

ソース:
DeNAの発表文
“Done Deal” ? DeNA To Announce Ngmoco Acquisition Very Soon (Confirmed)
ngmoco:)

蛇足:オレはこう思う

 DeNAの動きの速さはさすが。そうだよ、この円高を利用しない手はないよ。

 DeNAの今までの海外進出の施策と、今回の話はまるで別物。今までで一番すごいことだと思う。金額的な規模だけじゃなくて。

 本当にモバイルゲームの領域で世界でナンバーワンになれるんじゃないか。もちろんZyngaっていう怪物企業が目の前に立ちはだかるんだろうけど。

 Androidケータイのシェアが伸びてくれば、どのデバイス上のユーザーともプレイできるプラットフォームのほうが有利になってくる。AppleのGameCenterよりも、いい立ち位置になるんだと思う。

 ネットビジネスの経営者の中には「日本を代表する世界的なネット企業になる」という目標を掲げる人が多いが、うまくいけばDeNAが日本初の世界的ネット企業になるんじゃないだろうか。がんばれ!

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