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Facebookが無料のローカル広告 ビジネス再編すべての始まり【湯川】

[読了時間:3分]
17) 米Facebookが、店舗向けの広告の仕組み「Deals」を発表した。Facebookを通じて来店客に対して割引などの特典を提供できる。当面は無料で利用できるという。

 ユーザーはGPS機能を使ってモバイル機器のFacebookのサイトやアプリで「チェックイン」(店舗に来ていることを証明)したり、一緒にいる友人を「タグ付け」(友人リストから選択)したりすると、特典をもらえる。

 店舗側は特典を自由に設定できる。
・一人で来店した場合の特典
・友人と来店した場合の特典
・頻繁に来店するユーザーに対しての特典
・購入すれば特定のチャリティーに売り上げの一部を寄付するという特典

 今回の発表の最大のポイントは、Facebookがこの仕組みを無償で店舗に提供するということだろう。競合する社には大打撃となる。FacebookのCEOのMark Zuckerberg氏は「もしユーザーコミュニティーにとってメリットがあるのなら、将来は課金することも検討する」と語っているという。(ソース:Inside Facebook)

蛇足:オレはこう思う

 もちろん日本にはすぐに影響はない。Facebookがまだ社会インフラになっていないから。しかし今後押し寄せるであろう変革の波の形として、海の向こうで何が起こっているのか理解しておくべきだろう。

 すぐにでも打撃を受けるのは、当然ながらローカル広告を取り扱っているところ。新聞社やローカルの広告代理店などだ。foursquareにとっても打撃になるかもしれない。Facebookはfoursquareを買収しようとしたが、foursquareはそれを断った。その結果、Facebookが対抗サービスを打ち出してきたわけだ。

 またgrouponにとっても脅威だろう。

 長期的にみれば、Amazonを含むあらゆるECサイトに影響が出るだろう。今回の発表をオフラインの話として高をくくっていると、大変なことになる。オンラインとオフライン(リアル)は融合の方向に進む。リアルを飲み込む津波はさらに勢いを増し、やがてオンラインのECサイトにまで影響を与えるだろう。

 モバイル、ソーシャルの領域を押さえたところは、あらゆるビジネス領域に大きな影響力を持つようになるのだと思う。大きな変化は、必ず周辺から静かに押し寄せてくるものだ。

 非常に大事な話なんで、時間があればもう少し詳しく解説したい。

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