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IVS2010Fall Kyoto 特別ワークショップ「世界を変えるアントレプレナーシップ」に参加してます。午前中に2つのセッションがあったのだけれど、面白い!!IVS2日間および今日のセッション一部がTechWaveのUstチャンネルにアップされているのでぜひ観てください。
セッション1でプレゼンしてくださったのは、シリコンバレーでエンジェル投資家をしてらっしゃる赤嶺氏と、RockYou!のCTOでファウンダーのJia Shen氏。Shen氏は日本にシリコンバレーの風を吹かせるために今は日本で活動中。
掻い摘んでの箇条書きになりますが内容をご紹介します。残念ながら動画はパネルディスカッションのみになってしまいますが、ぜひ動画もご覧あれ。
エンジェル投資家の赤嶺新哉氏
どんなビジネスもまずはアイディアから始まる。Eメールはネット上で最大のアプリケーションだけれど、ここ20年進化していないという問題に着目して、Postiniという会社を立ち上げた。進化しない理由は、メールサーバの運用は複雑で一度つくるといじりたがらない。そこでEメールをクラウドにあげてしまえば良いのではないかと思った。始まったときはアップルみたいに車庫にADSLをひいて、資産は2,3人の社員とDELLのコンピュータ2台と12ページのパワーポイントのみ。
でもエグジッドし、富を手に入れた。「それなのに、どうして新たなスタートアップを始めるのか?」とよく聞かれるけれど理由は簡単。なぜなら常にアドベンチャーをしていたいから。お金を儲けることが目的じゃない。エグジットして引退も可能だったけれども、次のチャレンジが楽しい。
シリコンバレーでは過去にも、レーダーなどの大きな技術があった。でもそれにはシリコンバレーで成功するために必要な要素の2つが欠けていた。1つはマスの市場に対する需要がなかったこと。もう1つは大量生産するための製造の技術がなかったこと。
赤嶺氏が”Postini”を一緒に創設したパートナーが強烈な人間で、彼の言葉をいくつか紹介してくれました。
1.”most start ups are killed by self-inficted wounds.”
多くのスタートアップは自分で作った傷で死ぬ。創設者同士が喧嘩したり、欲張りって会社を従業員と共有しようとしなかったり。
2.”Our biggest enemy is not our competition but it’s TIME.”
世界を変えるような技術があったとき、それに競合がどれだけいるかは関係ない。誰が一番先に実現できるか、それだけ。
3.”start ups are like comedy, timing is everything.”
素晴らしいアイディアがあっても、市場がついてこなければ意味がない。大切なのは時期。マッチしないなら、マッチする時代がくるまで待つことも必要。
4.”I want to make a sick amount of money.”
反吐を吐くほど沢山のお金を儲けたい。
RockYou!のCTOでファウンダーのJia Shen氏
5年前に始まったRockYou!。ソーシャルゲームのスタートアップ。今ではインターナショナルに展開している。RockYou!の戦略は、ソーシャルアプリケーションで世界をエンゲージすること。チームのメンバーもかなりインターナショナルでローカリゼーションチームが強み。
彼が大事にしていること:
understand the market(市場を理解すること)
understand the user(ユーザを理解すること)
the idea(アイディアが優れていること)
testing the idea(アイディアをテストしてみること)
launching something fast(なるべく早くローンチすること)
5年前にサービスを始めたとき、ソーシャルネットワークといえばMySpaceでユーザ数は7000万人いた。ユーザの平均年齢は14歳、そのときShen氏は25歳。
ユーザを理解することを徹底した。トライ&エラーを繰り返し、色や文言やレイアウトなどを細部に至るまでスケールするために何度も行う。
最初はユーザ登録をさせてからゲームを遊ばせるというやり方をしていたけれど、まずはゲームをやってもらってからユーザ登録するように変更した。既に時間を投資しているため、保存しますか?と聞くとかなりの数のユーザがYESと答え、ユーザ登録のコンバージョンが大きく上がった。
シリコンバレーには、タレントもあるし、お金を持っている人間もいる。知り合いなんていなかったけれど、人が人を紹介してくれて、人のつながりで大きな投資を受けることができた。
自分たちで長期的なビジネスの価値をわからないけれど、それを利用しようとする投資家などはいないのがシリコンバレーの素晴らしさ。お金よりも、これからビッグになる可能性のあるものに参加することを望む人が多い。
“Don’t be shy.”、自分のビジネスに協力してほしい人がいたら、恥ずかしがらずに話しかけてプレゼンをすること。
パネルディスカッション
赤嶺さん、Shen氏、DCMパートナーの伊佐山氏、RockYou! AsiaのCOO 石塚氏でパネルディスカッション。詳細に見たい方は動画をご覧ください。
VCは何を見ているのか。ポテンシャルにかけている。プレゼンが上手くて、半分ハッタリでもいい、パッションが大事だし、そこに惚れ込む。-伊佐山氏
スモールビジネスとベンチャーの違いは、スモールビジネスはすぐに利益を出すことを求められること。ベンチャーは新しい市場をつくること、いつか化けること。-石塚氏
日本は銀行系VCがリスクマネーを出さない。2,000万とかっていう小さい資金でキャッシュフローをつくることを求められる。すると、ベンチャーが下請けみたいなことをすることになっていつまで経ってもベンチャーではなくスモールビジネスのままで、時間がかかってしまう。-伊佐山氏
シリコンバレーのスタートアップは動きながら考える。日本は考えて考えてから動く。失敗することを恐れずに、また波がきたなと思ったらいっきにお金をつぎ込むこと。
【英語のお勉強】
“bootstrap”
└自分の貯金を切り崩してビジネスをまわすこと
“we were drinking cool aid”
└ベンチャーに投資してあたらなかったときのこと
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