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Facebookのチェックイン機能“Facebook Places”を活用したキャンペーン事例5選 【三橋ゆか里】

昨年あたりから本格化してきたジオロケーション戦争。Foursquare、Gowalla、Looptなどのジオロケーションサービスに加えて、昨年2010年4月にはツイッターがロケーション機能を追加、8月にはFacebookが“Facebook Places”を発表。ユーザはFacebook Placesを使って、今いる場所にチェックインしたり、友達の居場所を知ることができる。またFacebookは、“Facebook Places”のAPIを提供することで、FoursquareやGowallaとも提携している。

世界中に5億人というユーザを抱えるFacebook。Facebook Placesは、最初からグローバルにリリースされた機能ではなかったにも関わらず、昨年11月の時点のユーザ数はFoursquareの7倍。とはいえ、今もなお、実際に“Facebook Places”って誰が使ってるの?といった内容の記事が見受けられる。今回は、Facebook Placesを活用したマーケティングキャンペーンについてのMashableの記事をご紹介します。


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チェックインでディスカウント

Westfield Valley Fairは、シリコンバレーにあるNordstromやMacy’sといったお店の洋服や日用雑貨などを販売するショッピングモール。ここのFacebook Placesの使い方はシンプルで、ユーザがチェックインするごとにクーポンを提供。機能を使用する目的は、より多くの人に来店してもらい、商品をプロモーションしてもらうこと。ショッピングセンターにチェックインすると、Betsey Johnsonの15%OFFのクーポンや、Gapの25%OFFのクーポンなどがもらえる。このキャンペーンを始めてから来店者数が増えたそう。

イベントをフル活用

各種プラットフォーム向けのゲームをつくる“Electronic Arts UK”が、クリスマスシーズンに向けて展開したキャンペーン。昨年11月と12月に、イギリス全土にわたるショッピングモールで6つのイベントを展開。このクリスマスツアーは、“Play4Xmas”と題され、各イベントに参加したユーザはチェックインを促される。最高で、1日に10のゲームをもらうことができる。このキャンペーンがきっかけでゲームのファンになったり、チェックイン情報がニュースフィードに流れることで、何千という無料のブランドインプレッションにつながった。

イベント専用の場所をつくる

スポーティな靴などを扱う“Onitsuka Tiger by Asics”が、シドニーの“Bycicle Film Festival”への協賛の一環として展開したキャンペーン。4日間行われたフィルムフェスティバルの最中に、”Onitsuka Tiger Check In Points”と名づけた独自の場所を10箇所設けた。カスタムバイクなどの景品を用意。参加者は、3箇所にチェックインし、Onitsuka Tigerのファンページにある質問に回答することで景品があたるチャンスを得る。最初のチェックインポイントに参加者の50%以上がチェックインしたそう。

毎日チェックイン

米国ケンタッキー州の大学“University of Kentucky”は、新入生獲得のために在学生のネットワークを活用しようと考えたよう。発想はスタンプラリーに似ていて、大きな青いシンボル的なマークをキャンパスのあちこちに配置。ちょっとユニークな名前をつけたチェックインスポットを用意することで、生徒が積極的にチェックインを繰り返し、それが習慣化する。チェックイン情報が友達のニュースフィードに流れることで、大学進学を考える見込み生徒にリーチすることに成功。

情報がリアルタイムに反映されるスコアボードを活用

イギリスの観光についての公式サイト”VisitBritain“は、イギリス国内の観光名所、そして国そのものをプロモーションするためにFacebook Placesを活用。有名な観光名所に行ったユーザは、そこにチェックインして、さらにレビューを書く。この情報は自動的に“Top 50 UK Places”というスコアボードに反映される。常にどの場所がいま人気かがVisitBritainのサイトとファンページで確認できる仕組み。キャンペーン開始から数千規模のチェックインがされていて、TOP 50の場所への合計チェックイン回数は25万回以上。キャンペーン開始から、ファンページのファン数34%増加したそう。
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目から鱗!というレベルの活用方法はないけれど、今後Facebook Placesを活用したキャンペーン展開は増えていくはず。これまで聞かれたのが、位置情報サービスの数が多すぎてどれが自分たちに適しているかがわからない、という企業の声。でも、Facebook Placesが選択肢に加わった今、既にFacebookでファンページを運用しているから、つまり既にファンがそこにいるから、という理由でFacebook Placesは企業にとって当たり前の選択肢になる。また、Facebookというプラットフォームで位置情報を使ったキャンペーンを試せば、既存のファンページに紐付けて効果測定ができるからやりやすい。こういった理由に勝る何かしらのメリットを提供しないと、位置情報サービスのデフォルトは“Facebook Places”になる可能性が高いのかも。とはいえ、ディズニー×Gowallaなんて素敵な提携もあったりするので、他のロケーションサービスにもぜひぜひ頑張ってほしいところ。

【スタッフブロガー】三橋ゆか里

肩書きウェブディレクター。ディレクションの他、翻訳やライティングなど、フリーでお仕事してます。1/15に公開の映画『ソーシャル・ネットワーク』の字幕監修をさせていただきました。ツイッターIDは”yukari77“。

個人で運営している【TechDoll.jp】というサイトで、海外のテクノロジー、ソーシャルメディア、出版、マーケティングなどの情報を発信しています。目指せタイムリーな情報発信!

これまで雑誌のECで→UIデザインのコンサル→ウェブ制作会社などを渡り歩いてきました。そこで得たスキル、人、全部かけがえのない財産。幸せの方程式は、テクノロジー(UI, IA..)×マーケ×クロスカルチャー×書く・編集。いま一番夢に近いとこにいる。

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