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ミクシィはmixiボイスのつぶやき件数、日記の投稿件数、フォト、カレンダーの投稿件数、チェック、チェックインの回数、イイネ!ボタンの回数などを集計した新指標「コミュニケーション投稿数」を公開。昨年は順調にコミュニケーション投稿数が伸びており、今年1月は初めて6億件の大台に乗ったことを明らかにした。(決算説明資料)
マスメディア全盛時代にはマスメディアから消費者へ一方的に情報が流れたが、ソーシャルメディア時代には情報は消費者のソーシャルグラフ(人間関係)を通じて流れる。これまでに何度も指摘されている情報伝播の流れの変化だが、ただ消費者間の情報の横の流れの多寡を示す指標がこれまでなかった。ページビューやユニークユーザー数、滞在時間などといった指標は、テレビの視聴率の発想をオンラインメディアに当てはめただけに過ぎず、消費者間の横の情報の流れの度合を示す指標には成り得ていない。
そこでミクシィでは、ユーザー間の横の情報の流れの頻度や、熱量、影響力などを測定する指標を社内でいろいろと研究開発し、これまで集計し続けているが、その中でも最も一般的な「コミュニケーション投稿数」を今回公開することになった。
この指標を見る限り、mixiボイスなどの新しいコミュニケーションツールの相次ぐ導入で、mixi内の交流は昨年1年間で急速に活性化しており、mixiが過疎化しているという認識が誤解であることが分かる。mixi上の友人である「マイミク」間の交流は、「マイミク」以外のユーザーには非公開設定されている場合が多く、どれほど活発に交流が行われているのか外から可視化できないため、こうした誤解が生じるのだろう。
ただこの指標は1週間ほど前に発表された決算説明資料に盛り込まれたが、あまり注目を集めていない。消費者間の横の交流で成功したというマーケティングキャンペーンの事例がまだまだ少ないため、注目が集まらないのだろう。とはいうものの成功事例が今後増加すれば新指標の重要性が増すのは必至。またこうした新指標で成果が可視化できることが、横の流れのマーケティングキャンペーンの増加を促進するという好循環が生まれる可能性が高い。そうなればマーケティングの形が一気に変わるのではないだろうか。
ミクシィはマーケター向けの大規模イベントを夏までには開催するらしいが、このイベントを機にオンラインマーケティングの形が大きく変わるのではないかと思う。