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ソーシャルゲーム「雑貨屋さんストーリーズ」
雑貨屋さんストーリーズの総ユーザ数は約60万人、ユーザ数はリリースから1年弱経った今でも毎月3~5万人増えているそう。女性なら、幼い頃に誰でも経験したお店屋さんごっこをイメージし、雑貨屋さん経営をライトに楽しめるゲームです。ボタンひとつで商品を仕入れて、その商品を売った差利益で売り上げをあげてお店を大きくしていく。インテリアなどでお店をかわいくデコレーションすることもできる。ゲームのリリース時に狙っていたユーザ層は20代だったものの、実際にゲームを遊んでいるのは限りなく30代に近い20代、また30代の女性。主婦層と、仕事をしている未婚のキャリアウーマンが多いそう。中には娘とのコミュニケーション一緒に雑貨屋さんストーリーズを楽しむ50歳過ぎくらいのマダムもいるんだとか。全体の9割が女性ユーザだそうです。
ソーシャルゲームはパチンコに似ている?
雑貨屋さんストーリーズを主導でつくったのは、会社随一のエンジニアであり取締役でもある延原淳也さん。マネタイズの方法を考え、ビジネスに育てていったのが太田さんでした。「ソーシャルアプリはパチンコに似ている」と話す太田さんは、もともとパチンコ業界のメーカーにいらっしゃったそう。パチンコのフィーバからヒントを得たのが、雑貨屋さんストーリーズのイベントでした。
雑貨屋さんストーリーズのイベントは月2回開催され、そのほかにもインテリアを集めるガチャガチャを月に1回開催しています。ユーザに継続して遊んでもらうためには「変化」が必要。そのため、イベントの内容はその時々でさまざま。とあるイベントのストーリーは、突然スライムのような謎の生命体が降ってきてお店の中に身を隠しているというもの。ユーザは店番をすることで一定の確率で謎の生命体が捕まり、捕まえた分だけポイントをもらうことができます。獲得した合計ポイントでランキングがつくられ、上位に入るとイベント限定の商品がもらえたりする。イベントを開催する際には事前に告知をし、ユーザは参加登録をする必要があります。
男性を一切無視、女性に特化
アプリをリリースした当時、多くのソーシャルゲームは男性をターゲットにしたバトルものでした。でも、ママやプレママをターゲットにしたSNS「ママイコ」など、メディアインクルーズの事業には女性をターゲットにしたものが多かった。その強みを活かし、ソーシャルゲーム市場の隙間を狙えるのではないかと考えたそう。その結果、思い切って男性を一切無視し、完全に女性に絞ったソーシャルゲームにたどり着きました。
また、女性向けのデザイン力もメディアインクルーズの強み。携帯専用ブログサービスである「ブログリ」などで評判の高かったデザイナーを雑貨屋さんストーリーズ専任のデザイナーに。思わずコレクションしたくなるような可愛いアイテムも魅力になっています。
ユーザの友達関係を活かして進めていくソーシャルゲームが多い中、雑貨屋さんストーリーズは「仲間と一緒」がゲームを進める条件になるような要素は控えています。なるべく平和に、ユーザがそれぞれのペースで遊べるように設計したんだそう。友達とつながるメリットには、レベルがあがると友達の上限数が増えることや、友達の数に応じて仕入れたアイテムの配送時間が短くなるといった形で盛り込まれています。
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後編は明日公開予定です。ユーザのモチベーションをいかに保つか、また新たにリリースするソーシャルゲームのお話まで。お楽しみに。
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これまで雑誌のECで→UIデザインのコンサル→ウェブ制作会社などを渡り歩いてきました。そこで得たスキル、人、全部かけがえのない財産。幸せの方程式は、テクノロジー(UI, IA..)×マーケ×クロスカルチャー×書く・編集。いま一番夢に近いとこにいる。
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