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Googleが最新HTML5インタラクティブビデオを公開、ウェブブラウザ上の表現がさらに進化 【増田(@maskin)真樹】


[読了時間:2分(各種動画除く)]

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 以前、「グーグル、HTML5がもたらす全く新しい表現のミュージッククリップを公開」という記事で紹介した映像作家 Chiris Milk氏が、ウェブブラウザ上の表現で新たな境地を切り拓いた。

 今回の作品ROME「3 Dreams of Black」はJavaScriptを使いウェブブラウザ上で3Dグラフィックを描画する規格「WebGL」やHTML5のcanvasを活用したもの。3Dで表現された世界を、マウス操作で疑似体験できるインタラクティブな映像クリップになっている。WebGLはプラグインなしでハードウェアで描画できる規格であるが、現時点ではGoogle Chromeのみに対応している。





 作品はポリゴン(多角形の組み合わせで表現する3D要素)や写真、画像などが巧みに組み合わせられた非常に美しい表現で構成されている。常時、マウスを操作することで視点を変更したり、空を飛びかう取りを操作したりとインタラクティブな仕掛けが盛り込まれている。


 さらに作品に関連し3Dオブジェクトを作成するエディタも提供されており、ユーザーは作品を投稿できる仕組みなどがある。

 これら全てがプラグインなしのブラウザだけで実現できている点は驚きに値する。生産性などはどうか?と気にはなるが、Chris Milk氏のようなウェブ上のテクノロジーやカルチャーをふんだんに活用できる次世代の表現者にとってHTML5時代は可能性に満ちあふれていることだろう。

【関連URL】
●ROME
http://www.ro.me/

蛇足:僕はこう思ったッス

WebGLに対応したビデオカードが搭載されたPCでしか再生できない可能性がある。僕は最新のMac Book Pro(ビデオカード AMD Radeon HD 6490M)を使用しており、とても快適に再生することができた。随所で “これはどうやって表現しているんだろう?” と疑問に思うことがありテクノロジーと表現の共演に魅了されつつ、それにも増して作品に込められたモティーフに感動を深めてしまった。アイディアだけではなく、チャレンジもある。そんなコンセプチャルな表現こそ、共感資本時代に必要なクリエイティブのありかたなのかもしれない。
著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 コードも書けるジャーナリスト。イベントオーガナイザー・DJ・作詞家。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代は週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、アパート起業に参画。帰国後、ネットエイジで複数のスタートアップに関与。フリーで関心空間、富裕層SNSのnileport、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。“IT業界なら地方で成功すべき”という信念で宇都宮市から子育てしながら全国・世界で活動中。 / ソーシャルアプリ部主宰。大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。
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