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EeePCでお馴染みの台湾のAsustek Computerは、Android搭載のスマートフォンをタブレット機の背面に組み込めるPadfoneを発表した。
詳細はこの原稿執筆の時点でまだ明らかになっていないが、同社によると、スマートフォンとタブレットの2台購入するよりも格安になるほか、SIMカードや通信契約も1つでよく、スマートフォンの充電にタブレットを利用することもできる、としている。
4Gamer.netによると、発売は今年のクリスマス時期、ストレージはタブレット側には持たないという。
スマートフォンをタブレットに組み込むことができれば、通信料が定額契約1つだけですむのに・・と思ったこともなくもないが、実際にそれを製品にしてしまうところは、やはりすごいとしか言いようがない。
一見いいアイデアに見えなくもないが、僕は売れないんじゃないかと思う。というのは、こうしたデバイスって何を競っているのかというと、ハードのスペックや形態じゃなく、ソフトまで含めた全体の使い勝手なんだと思うから。
確かにフォームファクター(形態)では斬新でいいんだけど、全体の使い勝手ではどうだろう?
タブレット型にストレージ(記憶装置)を持たないということは、基本的なコンピューティングはすべてスマートフォン側で行って、スマートフォンをタブレットに挿し込んだときは、タブレットの画面とバッテリーだけを利用する、ということなんだと思う。
iOSアプリの中でiPad未対応のアプリがある。iPadでも使えるんだけど、iPad画面の真ん中に現れるiPhone大の画面で利用するか、それか「2倍」ボタンをタップして画面を拡大するしかない。拡大すればフォントもボタンもアイコンもすべて2倍になるし、画面の決めの細かさは2分の1になる。Padfoneも、使い勝手ではこんな感じになるんじゃないだろうか。
それって使いやすいか?
僕はiPad未対応のアプリをiPadで使う気になれない。まったく使う気になれない。そしてまったく使っていない。それにタブレット向けに最初から作られているFlipboardなんかのすばらしいアプリなんかもPadfoneでは利用できないということになる。
並み居るデバイスメーカーが束になってもAppleに勝てないのは、大事なのがデバイスのスペックではなくソフトまで含めた全体の使い勝手だということに気づいていないからだ、という論評をどこかで読んだことがある。AstekAsustekも、まだそこに気づいていないんじゃないだろうか。それじゃあAppleには勝てないと思う。