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音楽、文書、メール、写真をネット上で管理 AppleがiCloudを正式発表【湯川】

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 米Appleは、連絡先、メールなどをネット上に保存できる有料サービスMobile Meを廃止し、連絡先、メールに加え、音楽、文書、写真、電子書籍、アプリのデータなどもネット上に保存できるサービスiCloudを提供すると発表した。音楽を購入したり、写真を撮影すれば、自分の持つAppleデバイスのほぼすべてにほとんど自動的に転送できる使い勝手のよさが特徴という。

 発表によると、AppStoreで購入したアプリ、iBook Storeで購入した電子書籍などのコンテンツは、wi-fiのネットワークを通じてMacやiPhone、iPad、iPod touchなど最大10個のデバイス上で無料で共有可能になる。購入履歴が表示されるので、ダウンロードしたいアプリや電子書籍のアイコンをタッチすればダウンロードが始まるのだという。

 またiOS搭載デバイスを充電する間に、音楽、電子書籍、アプリの購入履歴やカメラロール(写真)、デバイス設定、アプリデータなどが1日に一回自動的にiCloud上にバックアップされる。新しいデバイスに買い換えた際にも、ID、パスワードを入力するだけでバックアップされたデータが自動的にダウンロードされるという。

 また文書作成ソフトPages、表計算ソフトNumbers、プレゼンテーションソフトKeynoteで作成したコンテンツも、iPhoneなどiOS搭載デバイスで自動的にアップデートされるので、1つのデバイスで書き足した箇所が別のデバイス上の文書にも即座に反映されるという。Pages、Numbers、Keynoteで作成したiCloud上で5GBまで無料で保存できる。5GB以上のデータ保存の料金体系に関しては今秋のiCloudのサービスイン時に発表予定。

 iPhoneなどで撮影した写真も、ほぼ自動的にネット上にアップロードされ、他のiOSデバイスやMac、Windowsパソコン、AppleTVで見ることが可能になる。具体的にはiPhoneで撮影した写真は、30日間に渡ってiCould上に保存され、その間に他のデバイスを立ち上げれば写真が自動的にダウンロードされる仕組み。記憶容量の大きなMacやWindowsパソコン上にはすべての写真がダウンロードされ記憶されるが、iOSデバイスでは最新の1000枚だけが記憶されることになる。30日の間に必要な写真だけをフォトアルバムに移動すれば、永久に保存が可能だ。

 iTunesで購入した音楽も最大10個のデバイス上で共有可能という。またiTunes以外のサービスで購入した楽曲や、CDからコピーした楽曲に関しては、AppleのプログラムiTunes Matchが曲のデータを解析し曲を認識。1800万曲を誇るiTunes上のデータベース上で同じ曲を見つけることができれば、最高の音信の音源データとしてユーザーのライブラリに登録する。多くの楽曲をパソコン上に記憶させている場合、クラウドサービス上にアップロードするには数日かかるケースもあるが、iCloudは楽曲名などのデータを転送するだけなので、わすか数分で自分の楽曲のライブラリをiCloud上に構築することが可能だという。iTunes Matchは容量に関係なく年間$24.99で利用可能になる予定。

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