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こんな快適な夏があったのか!ニセコでの長期ノマドワーキング!【板羽宣人】

[読了時間:2分]

TechWave大阪のメンバーで、「この商品、サービスを買ってマジでよかった」というような逸品ばかりを取り上げるブログ「これまじ!」を運営している板羽宣人さんからの寄稿。ノマドというと単身者の放浪的イメージがありますが、板羽さんは家族とのバカンスを兼ねた生産拠点の移動を体験してきました。これからは、避暑地でこそ働くスタイルもいいと思います。(本田)


板羽宣人
(@babylog_itaba)

 8月の約1ヶ月、大阪からニセコに事務所を移してノマドワーキングしてきました。

 初の長期間のノマドワーキングということでニセコに行くまでは不安もありましたが、実際に行ってみると、こんな快適な夏があったのかと驚きの生活が待っていました。

 今回の「これまじ!」は、「ニセコノマドワーク」について紹介したいと思います。

きっかけ

 避暑地でのノマドワークを決意したきっかけは昨年夏の猛暑でした。夏バテで仕事の生産性があがらず、そのときに今年の夏は必ず避暑地に行くことを決めました。そして、今年5月終わり頃から全国の避暑地について情報を集め始めました。

条件は次のとおりでした。

・クーラーが要らないくらい涼しい
・ネット環境が完備されている
・周りが静か
・オフの日には楽しめる
・家具や生活に必要なものがすべて揃っている

 なかなかすべての条件に当てはまるところが見つからなかったのですが、あるときに北海道の倶知安町観光協会のホームページに行き当たりました。
そこには、こんな文字が。

 町をあげてのプロジェクトで、詳細を見ていくと、すべての条件に当てはまることがわかりました。いくつかコテージがあったのですが、私たちは条件に一番ぴたっと当てはまる「The Chalets at Country Resort」を選びました。

準備

 弊社はサイト運営を主な事業としていますので、基本的に普段からどこででも仕事ができる環境にはなっています。ただ、今回は1ヶ月近くの長期間ということで次のことを特別に準備しました。

1.書籍をすべて電子書籍化。
 所有する300冊を超える書籍を裁断し、ScanSnapで電子書籍化しました。

 実際、ニセコで丸々読んだ書籍は1冊もありませんでした。

 一度読んだ本ですので、がっつり読むことが目的ではなく、リファレンス的に、”あれってどうだったかな?”という疑問が出てきたり、”もう一度あの箇所を読んでみたい”と思ったときにいつでも読める状態にしておきたかったのが電子書籍化した目的です。

 これはやって正解でした。常に300冊以上ぎっしりつまった書棚を持ち歩くことができ、いつでもどこでも読むことができる環境はとても安心感があります。一度電子書籍化してしまえば、ノマドワークできる環境にグッと近づきます。

2.大切なものを貸し金庫へ
 先日の記事にも書いたのですが、通帳や実印など大切なものはすべて銀行の貸し金庫に預けました。

 長期間、家やオフィスを空けますので、その間ずっと大切なものを置きっぱなしにするわけにはいきません。ましてや、私はtwitterやブログで長期間留守にすることを公言しているわけで、それに対するリスク対策を取ることは必須です。

 貸金庫は銀行にもよりますが、月額2000円ほどで借りることができます。
※詳しくはこちらの記事をお読みくださいませ!→「貸し金庫」月額2,100円で完璧な安心が買えるサービス

3.FAXをe-FAXへ
 弊社はネットショップ事業も行っておりますので、お客様がFAXで注文されたり、取引先がFAXでしか受け付けてくれないところもあります。

 今回、滞在したコテージにはFAXはありませんでしたので、e-FAXを契約しました。e-FAXとはパソコンでFAXを送受信できるサービスです。FAXを受信するとメールにpdfファイルが添付されて届きます。そして送信するときは、ワードやpdfファイルを添付してメール送信すると先方にFAXとして届きます。

4.スカイプの活用
 弊社は税理士さんとの打ち合わせなどを大阪にいてるときから、徐々にスカイプを活用したものにシフトしていました。

 直接会ったほうがいいのでは?という意見も根強くあり、私もそう思うこともあります。しかし、信頼関係ができあがってよい人間関係で築けているのであれば、スカイプでもまったく問題ありません。

 カメラを使って目を見ながら話しをし、そしてボタンひとつでパソコンの画面を共有することもできます。スカイプの活用によって、遠隔での打ち合わせもまったく問題なくすることができました。

ニセコの環境

1.住環境
 今回滞在したのは、4名まで宿泊できるコテージ。

 1階にはリビングとキッチン。2階に2ベッドルームという部屋のレイアウトでした。外観もさることながら、内装もおしゃれでキレイでとても心地良く生活を送ることができます。

 食器、レンジ、食洗機、洗濯機など生活に必要なものもすべて揃っています。

 また、周りは自然に囲まれ、虫の宝庫。

 クワガタも家の前を歩いて、2匹捕まえることができました(笑)

 虫の宝庫といっても嫌な虫が少ないのも特徴です。

 周りは木に囲まれているのに、蚊が非常に少なく、結局滞在中一度も刺されることがありませんでした。またスタッフによると、ゴキブリも皆無とのこと。

 そして、子供を遊ばせる環境もばっちりです。

 私が滞在したところは、中心部から少し離れて30棟ほどのコテージのみが建っているところでしたので、敷地内は滞在者の車しか通らず、子どもを安心して遊ばせることができました。うちの息子は自転車、スケボーを思う存分乗り回していました(笑)

 敷地内からは蝦夷富士羊蹄山もとてもきれいに見えます。

2.気候
 コテージにはクーラーはついていません。逆に言うとクーラーがなくても快適にすごせる気候ということです。昼は爽やかな風が部屋の中に入ってきますし、朝夕は少し肌寒く感じるほどです。そして、盆を過ぎると一気にススキが目に付くようになり秋の気配を感じ始めます。暑さに疲れない夏。なんとも快適です!

3.食生活
食生活も大満足でした。特に美味しかったのが野菜。

 トマト、トウモロコシ、ジャガイモなどなど。どれも味がしっかりしていて甘い!近くに無人販売所があったのですが、安く売られているそこの野菜が新鮮で美味しいこと美味しいこと。自然と野菜中心の生活になり、健康的です。

リゾート

 ニセコに来たからにはやはりオフの日には思いっきり遊びたいですよね!アウトドアを中心に多種多様なリゾートが体験可能です。私たちは下記のようなものを体験してきました。

・サマーゴンドラ
 アンヌプリの1000mまでゴンドラで登ります。

そこからの景色は壮大!

・ヘリコプターでの飛行遊覧

・広大な牧場

・乗馬体験

・清流尻別川で釣り

・酪農体験

・熱気球

 写真はありませんが、尻別川でのラフティングも最高に楽しかったです。
そして、ニセコにはたくさんの温泉もあり、滞在期間中にいくつもの温泉にも行きました。

予算

 正味のところ1ヶ月近くの滞在で幾らかかるのか気になるところだと思います。

 4名宿泊できるコテージが光熱費、光回線、電話通話料込みで15万円。食費など生活費(オフの遊び込み)が約10万円。あとは北海道までの交通費。

 いかがでしょう。それなりの金額にはなってしまいますが、ニセコでの体験はある意味プライスレスだとも感じました。

問題点

 はじめての長期滞在ということもあり、いくつかの問題点もありました。

1.仕事場は独立して確保すべき
 元々リゾート用として建てられていますので、基本的に仕事をする用のスペースがありません。生活と仕事場の境目がなく、集中しづらいこともありました。来年は少々高くなってももう一部屋あるコテージを借りた方がいいかなと感じています。

2.食器がでかい
 大したことがないことと言えば大したことではありませんが、本当にでかいんです!隣に並べたiPhoneを見れば一目瞭然だとおもいます。ぷるぷる手を震わせながらコーヒーを飲んでました(笑)毎日使うものですので、来年は和食器を持参するつもりです。

3.買い物が不便
 野菜や肉も売っているコンビニに歩きで40分ぐらいかかります。これは私たちが中心地から離れた場所を選んだからですが、基本、店は少ないです。買い物は週に一度車でスーパーに行き、まとめ買いするのがベターだと思います。

まとめ

 はじめにも書きましたが、こんな快適な夏があったのか!と感動しました。夏バテのない夏。自然に囲まれた生活。美味しい食生活。充実したリゾート。妻も子供も大満足で、声をそろえて「帰りたくない!来年はもっと長く滞在したい!」と言わせるニセコ。間違いなく「これまじ!」です!

 心配していた長期のノマドワーキングも一度準備をし、実践すれば、二度目以降が非常に楽になります。(実際、来週から10日ほどサンフランシスコでノマドワーキングしてきます!)

 また、欧米では長期のバカンスを取って楽しむ方がたくさんいてるようですが、日本ではまだまだ、そうした環境にはありません。しかし、今回のように仕事とバカンスを兼ねたリゾートオフィスは、ノマドワーキングをする環境が整ってきている中、今後増えていくのではないでしょうか。勤勉な日本人にはこのスタイルがあっているような気がします。

 来年は仲のよい他社さんもお誘いして、一緒にニセコでのノマドワーキングを楽しみたいと思っています!

著者プロフィール:板羽宣人(いたばのりと)

1974年生まれ
公務員から起業した変わり者(笑)
子どもの成長記録サービス「ベビログ」を運営する株式会社ベビログの中の人です。

twitter:@babylog_itaba

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