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プレイステーションVitaはO2Oプラットフォームとなるか、3G通信ドコモSIM対応で12月17日発売 【増田(@maskin)真樹】


[読了時間:2分]

 コンピュータ派生のスマートフォンで移動体ゲーム市場が拡大するのに対抗してか、携帯ゲーム機の世界でネットワーク連携型の潮流が生まれようとしている。。ソニー・コンピュータエンターテインメント(SCEJ)は9月14日、携帯ゲーム機「プレイステーションVita(ヴィータ)」を12月17日に発売すると発表した。3G通信機能に対応してモデルもあり、NTTドコモと提携しプレイペイド型SIMカードを販売するという。

 「ゲームはやらないし」という人もスマートフォンと同じことが携帯ゲームでできるようになるとなれば話は違うのではないだろうか。



 本体価格は、Wi-Fiモデルが24,980円、3G/Wi-Fiモデルが29,980円。ゲーム機標準ともいえるアナログスティックが二本、背面にタッチパッド、加速度センサーもある。画面は5インチの有機ELで、タッチパネルを搭載している。

 通信に関して3Gモデルは、利用時間が20時間までのプランは980円、100時間までで4980円。。このプランの場合、受信速度は最大128Kbとなる。その他、受信速度が最大14Mbの「ハイスピード」プランが3時間で4980円で用意されている。さらに、NTTドコモが既存で提供する定額通信プランも利用可能ということでスマートフォンの状況と変わりない設定となる。

 気になるPSVita対応のコンテンツだが、みんなでゴルフをオンライン対戦で遊ぶようなことはもちろん「ニコニコ動画」のようなネットコンテンツを利用できるようにもなる。さらに、3Gモデル専用『真 かまいたちの夜 11 人目の訪問者(サスペクト)』では最大100名で事件を解決しあうモードもあるなど、通信とデバイスの能力を活用したコンテンツも登場する。

 ゲーム機とはいえ、やれることはスマートフォンのそれに限りなく近い。ゲーム表現としては専用機の方が圧倒的だ。O2O(オンラインtoオフライン)のようなネットからリアルの世界への誘導を考えるのなら、娯楽を追求し没入度合いの高いゲーム機の世界からの方が動きやすい面もある。これまでのゲーム開発の世界は参入そのものも難しく、ゲームの世界にどれだけネットビジネス事業者がからめるかが焦点ではあるが、今後の変容次第ではネット系事業者にチャンスが訪れるかもしれない。

【関連URL】
・次世代携帯型エンタテインメントシステム PlayStation®Vita 日本国内における発売日を2011年12月17日(土)に決定 [PDF]
http://www.scei.co.jp/corporate/release/pdf/110914a.pdf
・PlayStation®Vita 3G/Wi-Fiモデル NTTドコモが提供するデータ専用プリペイドプランに対応[PDF]
http://www.scei.co.jp/corporate/release/pdf/110914b.pdf
・PlayStation®Vita コミュニティサイト | プレイステーション® オフィシャルサイト
http://psvita.jp.playstation.com/

蛇足:僕はこう思ったッス
ドコモSIMカードはNTTドコモから提供されるようだが、このモデルを筆頭にあらゆる電子機器にSIMカードがビルトインされる可能性が出てきたよううな気がする。MVNO事業者にも追い風になるのではないだろうか。ゲームについては、スマホ/専用機器にかかわらず好きな人と嫌いな人の差が大きい印象だが、デバイスの変容でカジュアルゲームに活路が見い出せると思うし、開発参入の戸口が広くなる前提で、利用シーンも活況となることを期待したい。

著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 コードも書けるジャーナリスト。イベントオーガナイザー・DJ・作詞家。8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代は週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーでベンチャー起業に参画。帰国後、ネットエイジで複数のスタートアップに関与。フリーで関心空間、富裕層SNSのnileport、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。“IT業界なら地方で成功すべき”という信念で宇都宮市から子育てしながら全国・世界で活動中。 / ソーシャルアプリ部主宰。大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。
メール maskin(at)metamix.com | 書籍情報・詳しいプロフィールはこちら


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