振り返ると想い出でした…非モテ学生がつくるリア充写真アプリ「My365」 【増田(@maskin)真樹】

[読了時間:2分]

　携帯やスマートフォンのカメラの性能は年々向上。私たちはもはや、バッグからデジカメを取り出すこともなく日常をパシャパシャ撮影し続けるのが普通のことのようになっている。

　しかしながら、そこにはあふれ返らんばかりのデジタル写真の山(ファイルだけど)。どれも美しい写真だけど、意外なことに思い入れのある1枚はなかなか見つからない。

　そこで、じわじわと注目を浴びているのが写真共有アプリ「My365」だ。

　Twitterクライアント「TwitCrew」を開発した有志が10月26日にリリースした写真共有アプリで、ある1日、その日自分にとって最も印象的な1枚をアップロードしていくというもの。そのしばりがあることでユーザーインターフェイスがシンプルで味わい深いものとなり、心地良い “想い出共有” の連鎖を生んでいると口コミで高い評価を受けているのだ。

日本人ならではの感覚を世界観に

　その評判は日本のみならず、日本の写真アプリに注目するアジア圏でも広がっている。例えば、タイ・マカオ・香港でも無料ランキングで上位にランクイン。そのせいか、リリース後5日間で5万ダウンロードを突破。11月4日現在では、中国でも無料トップ50位に入っており、さらに勢いは増しそうだ。

　機能としては一般的な写真アプリと変わらず「写真を撮影/アップロード」「他の人の写真をレビュー」「他の人をフォローする」といったもの。Twitter/Facebook連携もできる。大きく異なるのは1日に1枚しか写真を投稿できない点。1日のうちに再度投稿すると上書きされてしまう徹底ぶりで、逆に毎日投稿すると得点がもらえるなどのサプライズもある。インターフェイスはシンプルで、女性にも共感を得られそうなタッチ。「1日1写真」というテーマを存分に堪能できる世界観に満たされている。

　そんなMy365開発チームは、大学生の自称非モテ男子のみ5人で編成されている。2010年末にリリースしたTwitterクライアント「TwitCrew」は、聖夜にリリースするという自虐的ネタがからんだものの、完成度も高く評判になった。

WestCrewメンバー
WestCrew Leader　飯塚勇太（慶應義塾大学4年）
My365 Producer　むこうやまゆうと（神戸大学6年）
UI/UX Designer　石山貴広（デジタルハリウッド大学院2年）
iOS/Severside Engineer　片岡直之（東京大学大学院2年）
Infrastructure Engineer　坂本卓巳（慶應義塾大学大学院2年）

　WestCrewで一定の評価を得た彼らは、次回作としてiPhoneアプリをつくろうと思い立ち「写真というレッドオーシャンで自分たちの力を試してみたいと考えカテゴリを先に決めました」(むこうやまゆうと氏)という。非モテ学生チームの初iPhoneアプリは、まさかのリア充アプリとなった。

【関連URL】
・My 365
http://my365.in/

My365 Trailer from my365 on Vimeo.

蛇足：僕はこう思ったッス
My365のアイディアは箱根温泉で開発合宿を行っている時に浮んだとのこと。足湯につかりながらブレストをした結果、「足だけつかる」という、あえて限定する日本人的感覚から「1 day, 1 photo.」というコンセプトが生まれたとのこと。確かに日本的な感覚。共感。