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楽天はカナダの電子書籍事業者Kobo社の完全子会社化を目的とした株式取得を決めたと発表した。Kobo社は斬新なソーシャル機能満載の電子書籍リーダー「Kobo eReader Vox」などを世界各地で販売するなど、書籍販売大手Amazon.comの有力対抗馬とみられている企業。楽天の書籍販売事業「楽天ブックス」は日本国内でAmazonと競合しているが、Kobo社を買収することで楽天は、電子書籍事業の世界市場においてAmazonと競合していくことになる。
買収金額は約3億1500万米ドル(約236億円)になるという。
発表によるとKobo社は、カナダ、米国、英国、フランス、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランドなどを中心にグローバルに事業を展開しており、100カ国以上にわたるユーザーに電子書籍コンテンツを提供しているという。同社のビジネスモデルは各国の書籍販売や小売りにおける大手との提携を通じて顧客を獲得することが特徴で、カナダではIndigo Books & Music、英国ではWH Smith、フランスではFNACといったそれぞれの書籍販売チェーン最大手と提携しているほか、米国ではWalmart、BestBuyといった大手家電量販店を通じた販売チャネルを構築しているという。
Kobo社の電子書籍コンテンツは、同社の専用端末『Kobo eReader』からだけではなく、アプリを通じてiOS、Android、BlackBerry、Windows、MacなどのスマートフォンやPCなどからも読むことが可能。言語についても、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、オランダ語に対応している。
Koboはソーシャルリーディングの最先端
現時点においてKoboの端末はAmazonの端末にないような斬新な機能を数多く搭載している。例えば本のページの下に指紋のような形をした赤いデザインが表示されることがある。これはKobo Pulseと呼ばれるソーシャルリーディング機能のインジケーターで、同じ本の同じページを読んでいる人が他に多ければ多いほど、このデザインが大きく表示されるという。
そしてそのデザインをタッチすれば、同じところを読んでいる人の数が表示され、他の人が残したコメントを読んだり、意見交換したりできるようになっている。
また長時間読書を続ければいろいろな「賞状」がもらえるなど、ソーシャル系アプリで人気の「ゲーミフィケーション(ゲームの要素の取り込み)」を読書に取り込んでいる。
こうしたソーシャルリーディングやゲーミフィケーションが読書体験をどう変えるのかは未知数だが、Amazonにもないような斬新な取り組みに対する評価は高い。
【追記】日本語のページがリリースされました。