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WishScope はご近所同士の「助けあい」を支援するか?【増田(@maskin)真樹】


[読了時間:1分]

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 都心のみならず日本全国の地域コミュニティにおける人と人の関係が希薄になっている。311を契機に助けあう気持ちが浸透していったことは喜ばしい限りだが、交流そのものがしにくい社会において、他人に何かを求めることは依然難しい状態にある。

 ザワットが12月7日にリリースするウェブアプリ「WishScope」は、そんな地域における個人同士の関係を「お願いしたい」と「支援したい」で結びつけようとしている。GPS機能を使って近くにいる人を対象とするもので、例えば「テレビを売りたいんだけど」と思った時、中古買取店まで運搬するよりも、近所の人が引き取りに来てくれたほうがいいわけで、そういったご近所のニーズをマッチングしてくれる。

 もちろん、売買以外にも「教えて」や「助けて」「仲間募集」といったリクエストにも対応する。サービスは無料で、Facebookアカウントが必須。ウェブブラウザで動作するため、スマートフォンはもちろん、パソコンなどからも利用できる。




 WishScopeを使用するには、まずウェブアプリのサイトに行ってFacebookアカウントで認証をする。その後、プロフィールなどを入力し、お願いしたいことがある人はその情報「WISH」を入力する。一方で、そのお願いを解決することができる人(スキルがある、提供できる物などがある)は、その情報を入力しておく。

 それらの情報を元に、ご近所で依頼側と提供側のマッチが発生したら、依頼側にオススメとしてその情報がプッシュされる仕組みになっている。なお、提供側はヒーローという名称で呼ばれている。

お願いは複数のカテゴリーにアーカイブされていて、地域にかかわらず閲覧することもできる

「この人にお願いして大丈夫?」という不安はプロフィールページに掲載されている仕事の履歴から判断

 WishScopeはウェブブラウザで動作するアプリ。ソーシャル系アプリといえばスマホ専用がやたらと多いが、パソコンユーザーも取り込みつつ展開するのは、マネタイズの方法など課題はあれど評価できるポイント。iPhone/Android専用アプリも来春リリースで計画している。

【関連URL】
・WishScope-ウィッシュスコープ
http://www.wishscope.com/

How to change your life by WishScope. from Zawatt Inc. on Vimeo.

蛇足:僕はこう思ったッス
地域にフォーカスしていると思いきや、誰とでも連携できてしまう。それにより、ご近所同士の助けあいというより、ネットのQ&Aサイト的なWISHも多数登録されてしまっているのが残念。売りである「ご近所でマッチ」の確立がかなり低いので、その辺をケアしつつ、サービスを絞り込んでいってもらえると、地方在住者としては嬉しい限り。

著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。codeが書けるジャーナリスト。1990年代は週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーでベンチャー起業に参画。帰国後、ネットエイジで複数のスタートアップに関与。フリーで関心空間、富裕層SNSのnileport、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。“IT業界なら場所に依存せず成功すべき”という信念で宇都宮市から子育てしながら全国・世界で活動中。スタートアップ支援に注力。自らもプロジェクト立ち上げ中。イベントオーガナイザー・DJ。 大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。コラボしてくれる人、会社募集中。
メール maskin(at)metamix.com | 書籍情報・詳しいプロフィールはこちら


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