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六本木在住の職人が彫る革製Macbook Airケースを見てきた【本田】

 六本木の繁華街を抜け、飯倉の交差点を曲がるとその工房はある。

 作品と材料が所狭しと並ぶ工房では、この道48年、現在68歳の職人田尻種彬氏(TADY)が黙々と作業に打ち込んでいた。TADYの専門は「レザーカービング」(革彫り)だ。レザーカービングは元々、カウボーイの馬具などにアメリカ西部の動植物を彫り込むものだが、TADYは龍や鯉などアジア・日本的意匠のカービングでも定評がある。

 取材時には、ちょうどiPhone4S(iPhone4)用ケースを制作していた。使い込むごとに独特の風合いになる本革(ヌメ革)を用いた、1点1点が手作りの品である。


縫製作業をする田尻種彬氏(Photo:Masahiro Honda)


 仕事に打ち込むTADYを見ていると、多数の注文を抱え順風満帆な職人生活を過ごしているように見える。しかし、職人にはよくある事だが、昨今の経済情勢のあおりを受け材料となる革の調達さえままならない状態が続いたという。

 それを救ったのが、孫以上に歳の離れた小澤亮と針北陽平の2人の若者だ。六本木にある某有名IT企業に務める傍ら、「つくり手に対してインターネットを活用した持続可能な事業構造をつくること」を目標に、プロボノとして職人をサポートするプロジェクトを行なっている。

 文章であれこれ書くよりも、ここからは写真で伝えよう。(でもこの質感、本当は実物を見てもらいたいが。)


カメラの前でレザーカービングの実演をしてもらう


Macbook Air(13inch)ケースの外観


レザーカービングの作り出す立体感

 TADYの作品、小澤・針北の活動に興味を持った人は、READYFOR?のプロジェクトページを一度覗いて欲しい。現在作っているのはiPhone4S(iPhone4)用ケース、iPad2ケース、MacBookAirケースの3種類。https://readyfor.jp/projects/tady


気難しい職人気質とは真逆のファンキーで気さくなTADYさん

 実物を見たい人は、TADYの工房へ訪れることをお勧めする。

匠タディ
東京都港区六本木3-16-14 KYビル1F 03-3568-2242
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