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TechWaveと行くインドツアーで、3年後の世界のITを読む【湯川】

[読了時間:2分]
 年の瀬。2012年がどんな年になるのかといえば、日本および先進国でスマートフォンが携帯電話の主流になる年だと思う。そして3ー5年後には途上国を含む世界中でスマートフォンがかなり普及していることだろう。

 「すべてのデスク上にパソコンを」というのは米Microsoftの長年のモットーだったが、ここにきてその目標は既に達成されたと言ってもいいだろう。しかしパソコンがすべての消費者に行き届いたわけではないし、今後も行き届くことはない。代わりにスマートフォンが、世界中の消費者の手に届くわけである。数年前のパソコン以上の処理能力を持つスマートフォンというコンピューティングデバイスが、世界中に広がったときに、世界はどのように変化するのだろうか。その大変化が3年後に控えているわけである。

 残念ながらその大変化の最先端を、先進国では見ることはできない。なぜなら先進国には既得権益者が存在し、過去の技術をベースにした法律が存在するからだ。

 コンピューターは、われわれの身の周りのものをすべて変えていく。コンピューターの波に飲み込まれない業界など存在しない。その波が押し寄せるたびに、既得権益者はその波を押し戻そうとするし、そのために既存の法律を振りかざす。音楽業界しかり、メディア業界しかり。新しい技術をベースにした新しいサービスが登場しようとしても、著作権法、放送法、通信法、金融法などの法律の中でがんじがらめになって動けないのが、先進国の宿命である。

 途上国では、著作権法も放送法も通信法も金融法も関係がない。新しい技術の可能性だけをベースに新しいサービスが構築され、法律はあとからついてくる形だ。先進国に存在しないようなモバイル決済や、P2P送金などのサービスがアフリカやインドなどの途上国で急速に普及しつつあるのは、途上国にはそうしたサービスを規制する法体系がまだ存在しないからだといわれている。(関連記事:モバイルサービス市場は途上国がけん引=ラクダに乗ってP2P送金?【湯川】

 新しいコンピューティングのパラダイムは、先進国ではなく途上国から始まるのである。そのパラダイムの核になるのが、巨大な市場と最先端の技術を持つインドになると見られている。先日のムーンライトウェイヴ株式会社の望月奈津子さんの寄稿「人口大爆発  ITの最先端は米中からインドへ」にあるように、中国の次にはインドがITの震源地になるのは間違いないだろう。10年後にはインドの次にアフリカが震源地になるという説もあるが、インドはそのアフリカにおいても影響力を持ち始めているようだ。

 少子高齢化で急速に縮小する日本市場だけ見ていても展望は開けないし、米シリコンバレーで戦うといっても容易ではない。3年後に世界のITをけん引するといわれる途上国、中でもインドを視察しておくことは、今後の戦略を決める上で大きな意味を持つのではないかと思う。


 そこでTechWaveでは、ムーンライトウェイヴ株式会社と一緒にインド視察旅行を企画した。実際のツアーの企画は旅行会社が担当し、TechWaveとムーンライトウェイヴ株式会社が出発前、現地での勉強会、現地でのアテンドを行う。具体的には、インド・ニューデリーで開催されるデジタルマーケティング系カンファレンス「ad:tech New Delhi」に参加するほか、現地の企業や大学、スタートアップ、ショッピングモールなどの視察を行いたいと考えている。

【日程】
2012年2月19日(日)発、同26日(日)早朝帰国 6泊8日

【随行者】
湯川鶴章(TechWave編集長)、望月奈津子(ムーンライトウェイヴ株式会社)

【参加カンファレンス】
ad:tech New Delhi
http://www.ad-tech.com/newdelhi/
開催地:ニューデリー(インド)
開催期間:2月22日〜24日

【Tech Wave勉強会】
事前勉強会:1月31日(火)、2月16日(木)19−21時 @東京
現地勉強会: カンファレンス前:3時間、カンファレンス中の夜:5時間 、25日(土)のデリー出発(夜8—9時発の飛行機)前に6時間を予定。カンファレンスの主なスピーチは、英文にしてお渡しします。
現地視察: 2月20、21日 現地のインドITビジネス関連の専門家との面会、現地の若者や家庭訪問、商業施設訪問や地下鉄体験でカルチャー体験、など

 詳細、申し込みはこちらからどうぞ。

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