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米IBMが企業のソーシャル化支援サービスを準備中【湯川】

[読了時間:2分]
 米ZDNetは、米IBMが顧客企業のソーシャル化を支援する各種サービスを計画中と報じた。消費者の多くがネット上で発信する本格的なソーシャルメディア時代を迎え、消費者との向き合い方を根本的に見直そうという企業ニーズに応えようというもの。

 具体的なサービス内容は、以下のようなコンサルティングやワークショップ開催といったものになるらしい。

Consulting services to develop internal and external processes and figure out social businesses.

Education and mentor programs for business partners.

Technical certification programs to cultivate skills and assess resources.

Workshops that will revolve around becoming a social business. Some workshops will be conducted in partnership with The Dachis Group, which is a boutique consulting firm focused on social business.

 IBMはまた、Group Business Software社とともに、IBMのLotus Notesアプリのウェブ対応、モバイル対応を進める。このほか米カリフォルニア州のサンノゼ州立大学とともに学生のソーシャルビジネスのスキルを開発するための講座と開設するという。

蛇足:オレはこう思う

 若い従業員や消費者の中にソーシャルメディアを活用する人が増加、それにともない企業としてもソーシャル化に本格的に取り組まなければならないという認識が、欧米企業の中で広がりつつある。そしてそれにIBMがいち早く対応しようとしている。今回のニュースはそういう時代を表しているんだなと思う。

 時代はそういう方向に進むんだろうとうすうす思っていたけど、やっぱりそうなんだなと実感。

 ソーシャル化、といっても、Facebookページを作りましたってだけでは効果がないことは、日本でも最近は認識が広まってきたように思う。斉藤徹さんの「ソーシャルシフト」や跡部徹さんの「顧客に愛される会社のソーシャル戦略」といった本に注目が集まっているのも、広告やマーケティングという観点でとらえるのではなく、会社の成り立ち方として根本的なソーシャル化が必要ということが認識され始めたからだと思う。ほんとソーシャルシフトが起こっているわけだ。

 ということは、いずれ日本でも米IBMの今回のサービスのようなビジネスが成立するようになる、ということなのかも。

 今回のZDNetの記事で気になったのが、PR会社や広告会社ではなく、IBMという、もともとはテクノロジーの会社がこうした顧客との接点の再構築のサービスに乗り出したということ。そしてIBM自体がソーシャルの専門家集団ではないので、ソーシャルに強いコンサルティング会社やソーシャル化のエバンジェリストのような人たちを取り込んでいるということ。

 従来型メディアからデジタルメディア、さらにはソーシャルメディアへ、という時代の変化の中で、本当の大きな変化は従来型メディアとデジタルメディアの間にあったのではなく、デジタルメディアとソーシャルメディアの間にあるのだと思う。この大きな変化の中で、プレーヤーが総入れ替えになるのかもしれないと思った。

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