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これは決定版!クラウド&人力で名刺をデータ化する「Eight」が一般公開【本田】

[読了時間:1分]
 2012年2月28日、三三株式会社は名刺管理サービス「Eight(エイト)」の一般公開を開始した。

 Eightは、 iPhoneの専用アプリから名刺を撮影しアップロードすると、クラウドの向こうで「人が」データ化してくれるサービス。そのため正確さが桁違い。しかもこれがなんと無料。

 データ化されるのは名前、会社名、電話、メールの4項目。データ化により、例えばiPhoneからの利用では、名刺画面からワンタップでメールや電話が利用出来る。Facebookを連携させれば、名刺データにFacebookのアイコンを表示させ、当人のFacebookアカウントへ移動することも可能。

 データがクラウドで一元管理されるため、例えば私がEight上で自分の名刺データを修正すると、私と名刺交換した他のEightユーザーにもそれが反映され、メールなどで改めて伝えなくても済む仕組みだ。現在はiPhoneアプリとそれ以外はウェブからのアクセスが出来る。

 肝心のセキュリテイには細心の注意を払い、データを保管しているデータセンターは国際認証機関のセキュリティ審査に準拠、個人情報保護法など国内法にも従った運用をしている。


 詳しくは解説ビデオを。

 三三株式会社代表の寺田親弘氏によると、名刺は世界最強のビジネス・ソーシャルツールであり、今後も新興国を始めとして、増え続ける見込みだという。Eightは「すべての名刺を持ち歩こう」をコンセプトに、これからも増え続ける世界中の名刺をデータ化し、名刺という切り口から、次世代の(人間関係という意味での)ネットワーク管理を目指す。

 同社によると、今後は有償のプレミアムサービスを検討している。これがビジネスモデルとなる。そこでは、
・メールの一括配信
・外部サービスとの連携
・スキャナー対応
などが上げられており、その他、LinkedInへの対応やandroidアプリのリリースも行い、年内に100万人の利用者獲得を目標としている。

Eight: https://8card.net/

蛇足:私が思うに、
 クローズドβ時代から使わせてもらっていますが、私は名刺管理の中心をEightへ完全移行しました。

 同社は既に、「リンクナレッジ」という法人向け名刺管理サービスを展開しています。これは、名刺を組織で共有することにより、営業活動やCRMなど効率的なデータの活用が行えるサービスです。ここで培ったデータ化や個人情報保護に関するノウハウが、Eightにも活かされているようです。リンクナレッジと比べるとEightは、より個人に沿った名刺管理を行う点で、(最近議論が喧しいですが)組織に属さない働き方を選ぶ人たちには格好のツールです。

 もちろんクラウド型サービスのためネット接続が必要ですが、スマホ時代ではそのハードルも下がったと思います。それでも個人的な希望を言うと、iPhoneのアドレス帳と連携し、オフラインでも使える仕組みとかがあってもいいかも。他にも、移行・連携の際に、CSVやVCardでのインポート・エクスポートが出来ると、これはプレミアムサービスでもいいけど、欲しいな。

 オンラインの名刺管理サービスに、個人情報保護の観点から懸念を持たれる方もいるかも知れないですが、私はGoogleやFacebookで「委ねる」ことに慣れっこになってしまったのか、メリットの方が勝ると思います。そもそも名刺に記載する情報は、外向きで公性の高いものですし。

 コミュニケーションではなく、ビジネスのソーシャルグラフを名刺という観点から構築するサービス。今後の方向性次第ですが、そこがFacebookなどとの違いで、変にSNS疲れを起こすこともなく、ツールとして着実に伸びていく気がします。

著者プロフィール:本田正浩(Masahiro Honda)

写真家、広義の編集者。TechWave副編集長
その髪型から「オカッパ」と呼ばれています。

技術やビジネスよりも人に興味があります。サービスやプロダクトを作った人は、その動機や思いを聞かせて下さい。取材時は結構しっかりと写真を撮ります。

http://www.linkedin.com/in/okappan
iiyamaman[at]gmail.com

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