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同氏は、インド中の大学や企業を実際に訪問し、CoCubeを説明して回った。そのかいがあって既に約2000校の学生のデータがアップロードされており、400社がリクルーティングに利用するまでになっているという。
学生側の基本データは、提携する大学側が提供する仕組み。名前、学部、単位習得科目などに加え、学生の成績までもが企業側から検索可能になる。提携大学のデータは、もれなく全員のデータがアップロードされている。企業はそこから自由自在に学生を検索できる。共同創業者のVibhore Goyal氏によると「iPhoneアプリ開発講座を受講した学生、という切り口で検索することもできる」と言う。企業にとって利用料は完全に無料。一方で大学側は、学生一人当たり年間40ドルをCoCubeに支払う契約になっている。学生の就職率が高まれば、入学希望者が増えるから、という理由のようだ。
また就職活動時期が近づくと大学提供データに加えて、学生自身が自分の写真や自己アピール動画を追加することが多いようだ。
一方で企業側は、テンプレートに必要事項を記入していくだけで企業ページを構築できる。学生は企業ページをフォローすることが可能で、フォローすることで最新の人材募集情報を入手できるようになる。この辺りは、Facebookなどのソーシャルメディアと同様の仕組みだ。
Goyal氏は「企業は企業ページに自分たちが求める人材の条件を詳しく書くべき。『こういう科目を履行した人材を求める』って書いておけば、その企業にブランド力があったり給料がよければ、その企業が求めるような人材になるために、学生が選択する科目を変更したりする。実際にそういうことが起こっている」と言う。日本企業も『日本語コース』『モバイルアプリ開発コース』などを希望する旨を企業ページに書いてはどうだろうか。
日本の今後を考える上で僕が一番問題だと思っているのが、学生が社会の現状を知らなさすぎだということ。いまだに一昔前に力を持っていた企業ばかりに就職したがっている。何考えてるのかなって思う。
でもCoCubeのような仕組みが広がれば、企業が求める人材のかたちがよりリアルタイムで分かるようになるので、学生側も急速に変化する社会のニーズに合わせた勉強ができるようになるんじゃないだろうか。
大学側が利用料金を支払うというCoCubeのようなビジネスモデルは、人口が急増し就職の需給バランスが買い手市場に大きく傾いた新興国だからこそ成り立つもの。Goyal氏は「インドでうまくいけば周辺の国やアフリカにも進出したい」と語る。この考え方はインドの起業家に共通する考えのようだ。新興国の市場のダイナミズムは似通っている。先進国企業よりも、インド企業のほうが、インド周辺やアフリカの新興国で事業を有利に展開できるだろう、という読みだ。2020年に人口で中国を超え世界最大国家になることが決まっているインド。そこで成功をおさめた企業は、いずれアフリカなどでも大きく成功し世界のスタンダードになる可能性は確かに高そうだ。
さてこのCoCubeのサービスは日本からも利用できる。まだ日本企業で登録しているところはないようだけど。
ただ検索できるだけなんで、面接したり、カルチャー訓練したりしないといけないんだろうけど、そこの部分は今回TechWaveと行くインドツアーを運営してくれているムーンライトウェイヴ株式会社さんが手がけるそうです。今回のツアーは同社の望月奈津子さんに全部お任せしているんだけど、望月さんてインド内の人的ネットワークが半端ない。コーディネートが素晴らし過ぎるので、インド視察を希望される方には絶賛おすすめ中です。
望月さんのメールアドレスはIndiaAndJapan(アットマーク)moonlightwave.com
www.moonlightwave.com