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3月23日未明、「Board」というサービスがローンチした。左上には最近の投稿から抽出したタグのようなボタンが並び、下にはずらずらと他のユーザーが投稿した情報がタイル状に並んでいく。よくあるソーシャル系情報サービスのUIで、斬新だが解りにくいというのが正直なところ。
ところがしばらくタイルの情報を眺めていると、ふとしたことに気がつくようになる。いつも見ているFacebookのタイムラインやTwitterのフォロワーツィートアップデートとは明らかに違う、自分が最近興味を持っていることや、長らく注目していたトピックばかりが整然と並んでいてとても快適な環境がそこにあるように感じるのだ。
何だろうこの世界観は。
Board開発チームCEOの大塚淳史氏は「各ユーザーのソーシャルメディア投稿情報はリアルタイムで分析され、「今まさに興味を持っている」といった瞬間的なものと長期的に興味を持っているものを考慮した上で、他のユーザーの情報をリコメンドする仕組みで動いています。これは、脳の記憶の忘却曲線を再現しているんです」とその秘密を明かす。
TwitterとFacebookを興味関心のるつぼにする
「Board」はTwitterおよびFacebookと連動し、ユーザー投稿が自動で収集される仕組みとなっており、ユーザーの関心を分析することで、興味関心が近いユーザーの投稿が優先的にダッシュボードに並ぶようになっている。
情報タイルにはコメント欄や「いいね」機能があり、直接反応を返すことができ、それらの行動は情報源であるTwitterやFacebookにも自動で反映される。これはまさに興味関心のるつぼ。興味のある情報が並び、それを軸にコミュニケーションすることで、そのトピックをより深く堀り下げることができる。
また、TwitterおよびFacebook両方への投稿に対応する入力ボックスがあるため、Twitter/Facebookの母艦的インターフェイスとして利用することができるようになっているのだが、「Board」のダッシュボードの並ぶ情報&ユーザーは、自分と興味関心が一致しているため、投稿する際も自然とそれを意識するようになっているのだ。しばらくすると、自分の投稿を読んでくれる人が増えていき、反応も豊になっていく。「Board」を使っていると “ソーシャルメディアってこんな楽しいものだったんだ” と快適な感覚に包まれていく。
開発したのは東京大学生のチーム。CEO 大塚淳史氏の右腕としてスピーディーにプロダクトを開発していくCOO 高瀬真彦氏、そして大規模サイト運営の経験を活かしRedis・MySQLの併用DB等のテクニックでリアルタイム性のあるバックエンドを実現するCTO 山田剛史氏、来年度から東京大学大学院に進みエンジンの基礎技術を鍛錬し続ける高本聡氏で構成される。
サービスそのものは、冒頭で申し上げた通りわかりにくい面もあり、UI/UXそしてデザイン面でも未成熟という印象もある。ただ、この世界観と、それを支える技術は、ソーシャルメディア界隈のプロモーションやマネタイズの手法を大きく変える可能性があるように思える。
【関連URL】
・Board
http://board-i.com/
8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代は週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーでベンチャー起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 DJ、emacs使い。大手携帯キャリア公式ニュースサイト編集デスク。TechWaveでは各種イベント、創出支援、スタートアップ支援に注力。メール等お待ちしております!