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ユーザー1億人の中国Weixinが大幅バージョンアップ グローバル版を「WeChat」に改名しFacebookの次を狙う【湯川】

[読了時間:2分]

 中国ネット大手のTencentは、人気モバイルソーシャルアプリWeixinのiPhone向け新バージョン「4.0」をリリースした。サークル機能を追加し親しい友人間での写真共有を可能にするなど、ソーシャル面での大幅バージョンアップとなる。またこのバージョンからは複数言語を搭載したグローバル版を「WeChat」に改名。中国語圏以外のユーザー獲得を目指す。Weixinは昨年末にユーザー5000万人といわれていたが、直近の報道では1億人を超えたと伝えられており、Facebookの次といわれるモバイルソーシャルのグローバルプラットフォーム競争の現時点での最有力候補といえるだろう。

 WeChatのサイトによると、主な機能はボイス・メッセージング、グループチャット、絵文字など。スマートフォンをシェイクすることでユーザー情報を交換する機能もついている。


 グローバル版の対応言語は2つの中国語表記、英語、タイ語、インドネシア語、ベトナム語、ポルトガル語。世界戦略の本気度がうかがえる。

 また写真を日付ごとに整理する「マイアルバム」機能も搭載。

 また仲のいい友人たちとのクローズドなコミュニケーションを楽しめる「サークル」機能を実装した。

 FacebookとリンクすることでFacebookの友人を招待できる。

 自分の現在地を友人に知らせるのも簡単になった。

蛇足:オレはこう思う

 中国ネット企業のことを語っていると「でもしょせんシリコンバレーのモノマネなんでしょ」という人がいる。もちろん1,2年前まで中国のネットサービスってアメリカのモノマネの感じがしたんだけど、ここ最近はそうとも言えないんじゃないか。今回のWeChatの洗練具合って結構イケてるように思うけど、どう?サークル機能なんていいセンスしてると思うんだけど。

 それとPCベースのソーシャル系サービスのモバイル版より、もともとモバイルベースのサービスのほうが断然使い勝手がいい。スマートフォンがPCをはるかに超えるペースで急速に普及しているのを見ると、モバイルベースのソーシャルサービスがPCベースのサービスを抜く日ってそう遠くないように思う。

 今回のグローバル版の名称変更で、中国語圏以外の地域でのWeChatがどの程度普及していくのかが気になるところ。これまで中国語圏はWeixin、それ以外は日本のLINEが強いという感じだったけど、今後形勢はどう変化するのか。LINEはどのように対抗してくるのか。目が離せないなあ。

 それにしてもベトナム語とかアラビア語とか入ってるのに、どうして日本語、韓国語入ってないんだろう。やはりLINEを意識してるのか?

 PCからスマートフォンの時代になり、世界のITの中心がアメリカからアジアに移行するって以前から言われているけど、本当にその兆しが見えてきたように思う。Facebookがinstagramを買収したことより、こっちのほうが大きなニュースだと思うよ。

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