サイトアイコン TechWave(テックウェーブ)

モデルやショップスタッフの間で流行する「Papelook」がVerUp後急速にダウンロード数を伸ばしている件について 【増田 @maskin】


[読了時間: 2分]

 写真を取り込み、切り抜いてコラージュするシンプルなアプリ「Papelook」が急速に成長している。

 現時点で、iPhone App Storeで無料ダウンロード総合3位、写真で1位。5月22日の時点で50万ダウンロードを突破。

 契機となったのは、5月18日のバージョンアップ。ユーザー登録不要にしたところ、1週間で20万ダウンロードを突破したのだ。

 (追記)その後3日間で20万DLで現70万ダウンロード超とのこと。

口コミで成長、アジア圏での成長も期待




 とはいえ、Papelook社は学生スタートアップ。代表取締役社長の小澤一郎氏は明治大学在学中の学生。特別なプロモーションをしているわけでもなく、ただひたすら「自由な表現」を実現するプロダクトを進化させ続けている状態に過ぎない。

 小澤氏によると「Papelookに火を付けたのはモデルやショップスタッフ達」で、アプリが進化する度に評価も高まり、口コミ力がアップしていったようだ。

 「Papelook」は、スマホのカメラロールやFacebookにアップロードした写真を切り抜き、コラージュ画像を作成をするもの。Facebook/Twitter投稿などの機能はあるが、それ以上のコミュニケーションをうながすわけではない。

 さらに今回のユーザー登録不要。「ユーザーIDを増してどうこう」が無い。その割り切りがユーザーメリットとして評価されたと行っても過言ではなさそうだ。

 LINEしかり、Snapeeeしかり、近しい人とのコミュニケーションを押さえたアプリが世界で評価される流れがあり、Papelookもアジア圏で動き(台湾の写真ランキングで1位、タイ写真で3位)が出初めている。直接的な対話を機能として提供しているわけではないが、“写真コラージュ” という小宇宙はソーシャルグラフを作品化する役目を果たしているのかもしれない。

【関連URL】
・papelook写真切抜き | AppStore
http://itunes.apple.com/jp/app/papelook/id440150821?mt=8&ls=1
・パペルック株式会社
http://www.papelook.com/ja/

蛇足:僕はこう思ったッス
Papelookに出会ったのはちょうど1年前くらい。花テックにも出場していただいたりしていたが、当時はアプリの完成度がまだこれからという印象だったが、小澤氏が抱えていたイメージ像に近づいていったように思える。ぶれずに進化させて、成果を得ていった、とてもいいスタートアップだと思う。
コミュニケーション機能を抜き、さらにユーザー登録を抜いた決断は、意外過ぎるほど意外だが、これがPivotというもので、本質を見抜く経営というもののように思える。
著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。道具としてIT/ネットを追求し、日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。1990年代はソフト/ハード開発&マーケティング→週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーで証券情報サービスベンチャーの起業に参画。帰国後、ネットエイジ等で複数のスタートアップに関与。関心空間、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。 Rick Smolanの24hours in CyberSpaceの数少ない日本人被写体として現MITメディアラボ所長 伊藤穣一氏らと出演。TechWaveでは創出支援に注力。個人テーマは「ビットxアトム」
メール maskin(at)metamix.com | 書籍情報・Twitter @maskincoffee-meeting 詳しいプロフィールはこちら


モバイルバージョンを終了