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ダイマーズラボ株式会社が今年の2月にリリースしたCausewalkerは、ユーザーが一定距離を歩いた分のポイントが換算され、支援企業を通じて社会貢献事業に寄付がされるアプリである。
ユーザーは、NIKE+のように達成結果をFacebookやTwitterでの投稿出来るが、その投稿の一部分や画像には支援企業名が入る。そのため支援企業側は、自分たちの活動をユーザー主体で発信させることが可能になる。こういった取り組みは一般的にCause related marketingに分類される。また、ユーザーにとっては、日々の歩く行為が社会貢献に繋がるという簡便さが支持を得ている。
今回のRoad+では逆に、予め設定された距離を歩く(走る)ことで、協賛企業からユーザー側にクーポンなどの対価が得られる仕組み(ギフトイベント)が追加された。クーポンなどは利用時の成果報酬モデルを採用している。
同社代表の長野英章氏によると、もっと多くの人に使ってもらうには、現時点では寄付だけではまだ弱く、自分事にシフトさせる施策として今回の対価モデルを採用した。これにより、同社が目指す「歩くを楽しく」をより多くの人に感じてもらいたいとのことである。
Causewalkerは歩くことで社会貢献に参加出来る、相当エッジの立ったアプリだった。ユーザーが得られたのは、精神的充足感。
Road+では、クーポンという、より現実的なお得感が得られる。前作はエッジが立ちすぎた故に広がりに欠け、歩くことで社会貢献に参加出来るというコンセプトが、結局は伝わり切らなかったのかもしれない。
自分の場合、「どうせ今日は歩くと分かっているから、Causewalker立ちあげよう。それで寄付できるなら尚良し。」くらいの軽いモチベーションで使っていた。
一見、最初の魅力の角が丸くなった今回のリニューアルだけど、個人的には、Road+を通じて、普段はクーポン狙い、たまには社会貢献に、というユーザーが増えて欲しいと思う。
また、現実世界を移動するユーザーに関われるRoad+は、クーポンの内容にリアルタイム性が付加されるなどすれば、いわゆるO2O的な文脈でも力を発揮出来るかもしれない。
今後の方向性やユーザーの使われ方について、一定期間後、また取材してみようと思う。
写真家、広義の編集者。TechWave副編集長
その髪型から「オカッパ」と呼ばれています。
技術やビジネスよりも人に興味があります。サービスやプロダクトを作った人は、その動機や思いを聞かせて下さい。取材時は結構しっかりと写真を撮ります。
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