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「無駄な会議を会社の資産に変える」福岡発グローバルベンチャー、MAISIN&CO.,Incの横溝 一将氏が新サービスをプレリリース【@masaki_hamasaki】

 MAISIN&CO.,Incの横溝 一将氏にインタビューを行った。2016年6月6日(月)に無駄な会議を会社の資産に変える為のドキュメント共有ツール9docsの事前登録サイトをリリースするとのこと。

既に161カ国で展開のサービスも。福岡発グローバルベンチャーへ

 MAISIN&CO.,Incは、2014年4月1日に設立され、BonAngels Pacemaker Fund、SLOGAN COENT LLP、株式会社Vilingベンチャーパートナーズなどから出資を受けている企業。9docs以外にもサービスをリリースしており、2015年の11月にはエンジニアのためのシンプルなノートアプリ、Boostnote(ブーストノート)を提供している。既に161カ国からアクセスがあるとのこと。

 BoostnoteはElectronで作られている。ElectronはNode.jsとChromiumでできているクロスプラットフォームデスクトップアプリケーションフレームワーク。AtomやSlackのアプリもElectronで作られている。

新規サービスは50社から先行応募があり、ターゲットは15人から40人ほどの企業

 代表の横溝氏は、北九州市立大学出身で学生時代から個人でWeb開発の受託を行っていたそう。その頃に今のCTOであるJUNYOUNG CHOI氏に出会ったとのことだ。韓国出身のJUNYOUNG氏は日本に来ており、九州大学工学部の留学生だった。プログラミングは、中学生から続けているとのこと。横溝氏も大学の時からプログラミングは勉強しており、きっかけとしては会社を作ろうとしていた時に、プログラミングをやっておいたほうがいい、と話しになり取り掛かったようだ。

 MAISIN&CO.,Incは2014年の4月に福岡で創業後、2015年初頭に東京に出てきた。海外のVCからも資金調達をしており、今回リリースするプロダクトも海外展開も最初から目指しているとのこと。9docsは既に50社から先行応募があり、20社ほどの申し込み確定があるようだ。9docsのターゲットとは従業員数が15人から40人くらいの企業とのこと。

 本サービスの開発は、自身の体験がもとになっている。MAISIN&CO.,Incでは、それぞれがリモートで違う場所にいることもあり、SkypeでMTGして内容をSlackに投稿する。ある時に気がついたのは、文字ベースで議論していたが、Slackは基本的にフローのツールなので流れていってしまうということ。後で検索しようとしても情報が迷子になってしまっていた。

もともと社内用に作っていたツールだったのが、9docsとのこと。お客さんに紹介していく中で「こういうのが欲しかった」と、言われることも多く、リリースを決めたようだ。基本的にフリーミアムモデルで提供を考えているとのこと。

 UI自体はSlackに似ていると言われることも多く、またツイッターの共同創業者、エヴァン・ウィリアムズがつくったオンラインプラットフォームのMediumを意識しているようだ。

したいと思ったから起業した。世の中の歪みを変えたい。

 横溝氏に起業した理由を尋ねると「したいと思ったから起業した。世の中の歪みを変えたいと思っていた。」とのことで、世の中を変えられるのは政治家や事業家しかない、といった思いがあったそう。世の中の理不尽や不公平に対して疑問を持っており、どうにかして正していきたいとのことだ。企業として利益があがってきたら、南米の子どもたちにパソコンを送る夢があるようだ。

 9docsでは、サービスの思想を大切にしており、世の中から無駄な会議をなくしてもっとクリエイティブなアウトプットする場を増やしていきたいとのことだ。絵文字でリアクションをとることができ、相互性を大切にしているそう。ユーザーにヒアリングして機能改善・実装することを心がけており、1日2社〜3社の企業にヒアリングをしているようだ。

 今後はサービス拡大のために、インフラエンジニアを募集しており、Node.jsやReact.jsも使うことができる方を求めているそうだ。

■関連リンク
9docs

蛇足:僕はこう思いました
大学3年生で起業し、現在、23歳の横溝氏。既に海外のVCや国内VCからも資金調達を行い、世界で161カ国にも届くサービスをリリース。今回リリースするサービスを含め、マネタイズは先に見ているとのことだが、社会の不条理を正したい、という強い語り口が非常に印象的だった。金髪、長髪で、容姿端麗の容貌から鋭い眼差して熱く語る横溝氏。福岡から東京に出てきたのも、教育系のハッカソンで入賞したことがきっかけとのこと。そこで、声をかけたのが株式会社Vilingベンチャーパートナーズの代表である栗島氏であった。横溝氏も声をかけられてから、1週間で東京に出てきたそうだ。行動力と世に対する反骨心、熱い思い。本サービス以外にも複数のサービス展開を考えているとのことで、とても楽しみだ。
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