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日本のWiLが投資するユニコーン企業「Aiven」ー OSSデータインフラのクラウド・マネージドサービスが急拡大

Aivenは、オープンソース・データテクノロジー向けのクラウド・マネージドサービスだ。日本のVC(ベンチャーキャピタル)「WiL – World Innovation Lab」も出資しており、2021年10月10日の時点で評価額は20億ドルに達し、ユニコーン企業の仲間入りを果たしている。

最大の特徴は、Apach Kafka、Cassandra、OpenSearch(旧Elasticsearch)、PostgreSQL、MySQLといったオープンソースのデータテクノロジーを、AWS、Google Cloud Platform(GCP)、Microsoft Azureといったクラウド上に素早く展開できる点。ピュアなオープンソースとして導入されるものの、自社で管理する必要がなくなるのだ。

Aivenーピュアなオープンソース・データ・テクノロジーをあらゆるクラウド展開可能に

透明性が高く先進的な技術がいち早く導入されるオープンソースソフトウェア(OSS)は、プロダクト開発のベストプラクティスとして認識されるものの、セットアップやセキュリティ面およびスケールの問題など運用そのもののハードルが高い。特に、昨今の複雑なデータソリューションを組み合わせてサービスを構築するともなれば、運用コストの部分がどうしても膨らみがちだ。

ところが、Aivenを使えば、Apach Kafka、M3、Cassandra、OpenSearch(旧Elasticsearch)、PostgreSQL、MySQL、Redis、InfluxDB、Grafanaなど、さまざまなオープンソースデータインフラを、AWS、Google Cloud Platform(GCP)、Microsoft Azure、DigitalOcean、UpCloudといったパブリック・クラウドに自在に展開できる。メンテナンスフリーかつ自動スケールに対応。クラウドを超えたマイグレーションにも対応する。

新しいデータベースの導入コストは81%削減され(同社調べ)、データベース絡みの管理効率化はもちろんITインフラおよびセキュリティ面での効率化に貢献する。当然ながら開発スピードやそのコストも大きく削減される。

運用コストは、同社によれば3年で37%削減できるとのこと。強固なセキュリティに加え、SLAは99.9%と高く、IoTからコネクテッドカー、大手サイトなど幅広い用途で導入されている。素早くサービスを立ち上げられるスケールも楽なことからスタートアップやMVP開発などはもちろん、企業のDX化に向けた導入も拡大しているという。

Aivenは、すでに全世界で1000社ほどの顧客を抱え、直近で年100%の成長(売上高)を果たしている。報道によれば、日本への進出も計画されている。日本のITサービス加速にどう貢献するか注目される。

【関連リンク】
プレスリリース(2021年10月20日)
Aiven.io

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