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[総まとめ] IVS Spring 2015 「Launch Pad」の全て  【@maskin】 #IVS


[読了時間: 5分]

 「Infinity Ventures Summit 2015 Spring Miyazaki
(インフィニティ・ベンチャーズ・サミット2015 Spring Miyazaki)
」の目玉、スタートアッププレゼンコンテスト「Launch Pad」が開催された。

 このイベントは投資家による厳しい審査を経たトップ13社が、業界キーマンらの前で最終プレゼンを行うというもの。過去の優勝者として、電気車いすの「WHILL」や「クラウドワークス」、「あきっぱ」などの注目企業がある。

 どんなプレゼンがあったのか、その特徴は、そして優勝者は?これら登壇企業13社による6分間のプレゼンテーションのレビューなど、IVS LaunchPadの全てをお伝えしようと思う。

■ IVS Launch Pad 審査委員

ヤフー株式会社 執行役員 ショッピングカンパニー長 小澤 隆生 氏
勝屋久事務所 ペインティングアーティスト 勝屋 久 氏
投資家 / 株式会社ディー・エヌ・エー 顧問 川田 尚吾 氏
株式会社メルカリ 取締役 小泉 文明 氏
株式会社セプテーニ・ホールディングス 代表取締役社長 佐藤 光紀 氏
株式会社セガゲームス 代表取締役社長CEO 里見 治紀 氏
KLab株式会社 代表取締役社長 CEO 真田 哲弥 氏
スマートニュース株式会社 代表取締役会長 共同CEO 鈴木 健 氏
株式会社コロプラ 取締役副社長 千葉 功太郎 氏
株式会社オプトホールディング 代表取締役社長CEO 鉢嶺 登 氏
株式会社じげん 代表取締役社長 平尾 丈 氏
株式会社nanapi 代表取締役社長 古川 健介 氏
株式会社フリークアウト 代表取締役CEO 本田 謙 氏
株式会社WiL Co-Founder and General Partner 松本 真尚 氏
グリー株式会社 取締役 副会長 山岸 広太郎 氏
株式会社クラウドワークス 代表取締役社長CEO 吉田 浩一郎 氏

スポンサー提供による副賞

Amazon Web Serviceからは全員に3000ドルクーポンとaws activate。優勝者にはsれに加え「本当に叶うウィッシュリスト」(昨年優勝のあきっぱは書籍、とMacBook5台)
IBMからは優勝者に対しソフトレイヤーのデータセンター月間1万ドル分を12ヶ月分に加え、メンタリング&マーケティング支援。
PayPalからは、PayPal決済、登壇企業全てに100万円分の特典(決済手数料もしくはマーケティング支援)。手数料で換算すると3000万円の分の決済に相当するとのこと。
IVS LaunchPad過去の優勝者であるフリーは会計ソフト50万円分を提供。25年分とのこと。登壇者にも1万円分を提供。
ファクトリエさんからは宮崎産で300工程ほどの手間をかけたオーダーメイドジャケット。

優勝者に贈呈されるブライトリング(接写)

さらにセガサミーホールディングスさんから、シーガイア・リゾートスイート・ルームの提供が追加された。

13社のレビュー&コメント

  1. CARTIVATOR
    世界最小の空飛ぶクルマ「SkyDrive」
    http://zenmono.jp/projects/76/

    すでに複数のプロダクトが世界で登場している空飛ぶ飛行機。滑走路にいかないと飛べない、運転が難しいなどの問題がある。世界最小でだれでも運転できるののがSkyDrive。500万円以下。公道の走行も可能、ドローンのようなマルチコプター(プロペラ)で飛行する。パイロットライセンス不要。自動運転も可能。愛知県の自動車メーカーのスタッフが叡智を結集してスタートしたとのこと。



    こう思ったっす) 壇上での1/5モデルのデモが行われたが落下。会場が静まりかえる一幕もあったが、2020年の東京オリンピックで聖火台に火をつけたいという壮大な夢がいい。

  2. セーフィー株式会社
    カメラとスマホのホームセキュリティ「Safie」
    https://safie.link/
    ISDNの回線をつかい情報漏洩対策もされていないようなセキュリティシステムが依然として使用されている中、ウェブカメラとスマートフォンを核としたセキュアで動体検知、自動認識、カメラの繊細さなど圧倒的なクオリティのシステムと圧倒的に安い価格で提供する。ハードが主体ではなく、クラウドベースのソフトウェア企業。すでにあるセキュリティデバイスに組み込むことでアップグレードすることができる。月額3000円で工事費用かカメラ本体、クラウドHD録画7日間分使用コストが含まれたパッケージも準備中。



    こう思ったっす) 私事だが、過去に何度もセキュリティシステムをウェブベースで検討、構築してきた。ハードもソフトもネットワークも

  3. Orange株式会社
    あなたの旅の専属ガイドアプリ「TRIPAN(トリパン)」

    自分がどこにいるかわからない、言葉がわからない、買いたいものがどこにあるのかわからない、そんな旅先の課題をチャットで解決する。将来は予約なども代行する。10分以内に、日本語で回答。ガイドは2015年12月までに3000名を目指している。1日あたり1500円。海外旅行者数1700万人。2020年には売上50億円のサービスに成長させたい考え。2015年12月には、一つの質問で多数のガイドに回答を募集する仕組みも実装予定。東京オリンピックに向けては訪日観光客に向けたサービスも提供する。



    こう思ったっす) TripadvisorやFoursquare、時にはFacebookやTwitterでも同じようなことができるわけだが、このサービスの場合、日本語であり10分以内であるというビギナー向けの高付加価値サービスということになるだろうか。日本人の場合、やはり言葉の問題が大きいので、もしかするとボリュームゾーンを獲得する可能性もあるのだろう。

  4. 株式会社セフリ
    登山・アウトドアの新定番「YAMAP & YAMAP Gears」
    https://yamap.co.jp/

    携帯電話の電波が届かない山などの中で使用する地図アプリ。登山人口は1000万人、スキーなども含めると3000万人が参加するアクティビティ向けの地図全国4000万箇所をカバーする地図アプリ。
    リリース後、アプリ30万、地図のダウンロードは100万。「Gears」というアクティビティグッズの販売をアプリ連携で開始する。初年度の売上目標は6億円。さらにアウトドア保険の扱いを開始。観光地図にも発展。



    こう思ったっす)スマートフォンの最大の可能性。通信機器にGPSが搭載されている。自然・身体・情報がつながる時代が来た。どののタイミングでどう通信するかを見極め体験型消費の本質へとコミットする。そんな強烈なメッセージが込められた素晴らしいプレゼンテーション。以前別のイベントで審査したことがあるが、飛躍的に成長したと思う。

  5. 株式会社3.0
    今夜なにする?を解決するアプリ「LIVE3」
    http://live3.info/

    今日のイベントを探しチケットを購入できるサービス。売れ残りチケットの扱いもする。一日10-20件の厳選イベントを提供。売れ残りの割引チケットも提供。今日明日、それ以降というシンプルさ。チケット購入および入場もスマートフォンだけで解決できる。ユーザーは5万人で、20%は外国人。
    今後はユーザーの未来の行動にあわせ、ドリンクやグッズ販売、イベント後事業などの周辺事業を展開する。日本のイベント市場4兆円。周辺事業をあわせると15蝶という大きさになり、それを取りに行く。



    こう思ったっす)実は時々利用していた(が、実際行くことになったイベントはなし)。スキマ時間や知人友人家族とのオフに悩んだとき、すぐにいけるイベントを探し予約できるシンプルさがいい。

  6. 株式会社スマイループス
    転職相談アプリ「ジョブクル」
    http://smiloops.com/news/359/

    519万人=転職を希望しながらできなかった人数。転職コンシェルジュを探すという切り口の転職支援アプリ。エージェントも登録制、成約の場合、年収の22.5%という収益を得られるというもの。チャットベースのコミュニケーションだが、継続率や既読率なども高いのが特徴。今後は企業向けに無料で求人情報掲載なども展開する予定。



    こう思ったっす)複雑な転職の世界のガイド。ビズリーチのスタンバイがフラット化可視化するとして、ジョブクルはそこをどう歩くかガイドしてくれるようなものか。人工知能型で転職希望者のニーズと実力と、採用者の求めるイメージを学習し、最適な転職ガイドを紹介するという。

  7. 株式会社ZUU
    世界一シンプルな資産運用ツール「ZUU Signals」
    http://zuu.co.jp/

    30-40代の70%だ投資未経験。難しいわからないという理由。なぜか、証券情報は読み解くのは難しい。ZUU SIGNALSは、限られた情報だけに絞り、株式の評価もシグナルでわかりやすくしている。投資がわかるようになれば、国内個人金融資産1700兆円が動き出す。講座開設総客数る日本トップ10。このサイトからトランザクションも展開、手数料収入で580兆円のインパクトが有る。テクノロジーの力で資産運用をわかりやすくする。



    こう思ったっす)

  8. ウェルスナビ株式会社
    世界標準の資産運用とリスク管理をあなたの手に「WealthNavi(ウェルスナビ)」

    リスクマネージが下手な日本個人投資家に対するサービス。最適なポートフォリオを選定する世界標準のテクノロジーを個人投資家向けサービスとして提供する。
    投資の目的、年齢、年収、金融資産の額を入力する35か国、9000銘柄を対象とした適切なポートフォーリオを提案する。取引サービス開始後は、預かり資産の1%を実現したい。



    こう思ったっす)こちらも個人資産運用のサービス。日本個人投資家に欠落するポートフォリオ運用を支援する。こうした機能は、各証券会社なども提供しているケースがあるが、取引サービスまでもカバーする運用専門サービスとしては心強い存在になる可能性がある。

  9. 株式会社UNCOVERTRUTH
    世界唯一のネイティブアプリUI解析ツール「USERDIVE for Apps」
    http://userdive.com/apps/?language=ja

    アプリ分析ツールはアクセス解析しかなかった。ユーザーがどう操作しているか把握できず、グルインなどに依存してきた。
    ヒートマップや動画分析などを提供。動線分析は逆引き型で、最も売上を生んでいるページを一瞬で把握できる。
    フィルタで「購入ユーザーのみ」「100万円以上購入」の動線も確認できる。動画では、その動きはそのままの画面の動きとした確認することができる。
    ユーザーには負担がかからない。本日、ロケーションヒートマップを公開。GPS連携で解析が可能となる。料金は月額50万円。分析ツールは7000億円以上。



    こう思ったっす)ユーザーの行動分析は、GoogleAnalyticsなどを筆頭に多くのサイトに導入されるようになったが、適切な課題発見につながっていない。分析だけでなく改善案も提案できるのはこころ強い。

  10. 株式会社wacul
    人工知能を使ったweb分析サービス「AIアナリスト」
    http://wacul.co.jp/

    ウェブサイト完全コンサルタントが立ち上げた。アナリティクス分析を見るクライアントは増えてきたが、そこから課題を発見することが出来る人はいない。それを人工知能で実現する。HTMLタグなどを入力する必要もない。短い時は10分で設定が完了する。多様な項目に対し、詳細な分析と課題、改善提案を見ることができる。解決したいボタンをおせば。コンサルは30万から100万なのに対し、月3万円のコストで利用できる。1ヶ月で分析サイト数は4倍という。



    こう思ったっす)活発化する人工知能活用。デモを見る限り、的確な課題発見ができているように思う。

  11. 株式会社COMPASS
    人工知能型適正教材「TreasureBox」

    小学校で30%、中学校で50%、高校で70%。授業についていけなくなっているという。生徒が間違えた時に進化を発揮するサービス。
    学習塾を3年前に開始、生徒はタブレットに搭載されている教材で学習を進む。
    生徒それぞれのスピードと解答、そのプロセスから、適切な指導方法を提供していく。
    例えば、間違いを起こした時、理解していないと思われる部分の再度学習を促すなどをする。
    生徒の集中度などを判別に指導の方法に寄与できる。学習効率は7倍工場するという。
    世界最大のフランチャイズくもんを超え。初期費用無料、最短3日で学習塾を開業できる。



    こう思ったっす)学校の画一的な教え方には個人的に疑問を感じていたが、これほどの学生が悩んでいたという話に驚いた。とはいえ先生の努力が怠っているわけではないため、そこを解決することで「本当に教えなくてはならないことに専念できる」という発想にしびれた。

  12. 株式会社キッズカラー
    保育や遊びを楽しく記録するみんなの図鑑アプリ「ほいくずかん!」
    http://www.kids-color.co.jp/

    保育士不足。保育士向けサービス「ほいくる」を運営。全国の3分の1が利用している。保育や遊びにフォーカスした記録&図鑑アプリが「ほいくずかん!」。
    保存や管理がバラバラだったが、それを統一する。「あそびは探究心のタネ」それらを蓄積することで親や保育者は気付きを得て、より多様で有効な「あそび」を発見活用できるようになる。


    こう思ったっす) 子供は未来そのもの。保育ほど重要なことはないと思う。にもかかわらず社会的に弱い位置づけにある保育の可能性に注目して、これだけ魅力的なサービスを構築していることに感心。

  13. 株式会社カラーズ
    日本にベビーシッターの文化を「KIDSLINE(キッズライン)」
    https://kidsline.me/

    30代で三人の子供を産み経営者として活動してきた経沢香保子氏。その助けとなったのはベビーシッターだった。
    女性経営者はアメリカの10分の1。先進国では圧倒的最下位。そこにきて出生率低下。
    そこで手がけるのは、ベビーシッターを手軽に、最短10分で探せる。
    これまで利用されなかった理由は、値段が高く不安。
    保育者と利用者それぞれ10%の手数料を発生するが、3分の1のコストで利用できる。クレジットカードで決済。利用後はレビューもフィードバックできる。セーフィーと連携し子供の様子も見られるなどの工夫もしている。



    こう思ったっす)審査員らとの交流も深く、根回しネタなどで笑いを誘う一幕もあったが、熱のこもった素晴らしいプレゼンだった。現時点では、競合他社との差があまりないが、経沢さんの思いがサービス内容に結びついたら強くなると感じた。


結果は?

5位 CARTIVATOR 世界最小の空飛ぶクルマ「SkyDrive」」
4位 株式会社UNCOVERTRUTH 世界唯一のネイティブアプリUI解析ツール「USERDIVE for Apps」
同点2位 セーフィー株式会社 カメラとスマホのホームセキュリティ「Safie」
同点2位 株式会社COMPASS 人工知能型適正教材「TreasureBox」

優勝 株式会社カラーズ 日本にベビーシッターの文化を「KIDSLINE(キッズライン)」

蛇足:僕はこう思ったっす

スマートニュースの鈴木健さんやクラウドワークス吉田さんが「市場規模でなく、サービスへの思いがありどれも素晴らしかった」と言っていたように、ブームやトレンド、収益性だけでなく、どうして、何をやるかと強くイメージして、努力をし続けてきたと思われるサービスが多数あった。

もはやITやTechnologyは強みではなく、人の思いや社会を変容させる人々の可能性を最大化するためにあると思った。



【関連URL】
・Launch Pad
http://www.infinityventures.com/ivs/launch/
・インフィニティ・ベンチャーズ・サミット 公式USTEAMチャネル
http://www.ustream.tv/channel/infinityventuresummit
・スクー Launch Pad特集ページ
https://schoo.jp/class/2510
・Launch Pad傑作プレゼンテーション集
https://vimeo.com/album/2682884
・Launch Pad入賞企業のインタビュー動画
https://vimeo.com/album/2682826/video/70298412


蛇足:僕はこう思ったッス
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