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「ロシアのアプリディベロッパーなら、アクセスしない日はないでしょ！」と言われる最大級のテックメディア、Apps4all（アップス・フォー・オール）。オフラインのイベントも多く仕掛ける、ロシアのアプリディベロッパー最大のコミュニティだ。ヨーロッパ発祥のAndroidディベロッパー向けカンファレンス Droidcon モスクワを主催しており、2015年、Droidconをサンフランシスコへ「逆輸入」すると意気込んでいる。
「ロシアのアプリ業界で働くなら、1日1回は見るよね！」
ロシアにはロシアのテックメディアが多数存在する。ギーク系の話題は Хабрахабр (ハブラハブル)、新興メディアの AppTractor、小ネタから技術系トピックまで扱う Цукерберг Позвонит (ザッカーマン・パズヴァニート)、ゲーム系に特化した App2Top などが主なプレイヤーだ。
そのなかでも最大級なのが、Apps4all（アップス・フォー・オール）。2011年のサービス開始当初からアプリ開発に関する最先端の知識、スタートアップ紹介、イベント情報などを中心に配信しており、「毎日欠かさずにチェックする」と言うアプリディベロッパーも多い。
イベント主催も Apps4all の人気の秘訣だ。プライベートなミートアップから大規模のカンファレンスやハッカソン、またオンラインでのセミナーなども年に数回開催しており、累計参加者数は約15万人以上に上る。アプリの受託開発や端末メーカーへのプリインストールアプリの推薦など、その立場を活かし幅広い業務範囲を持つ。
そもそも欧米では「コミュニティ」や「フォーラム」という形式で、技術的な課題やビジネスの戦略について情報交換や議論の場を設けることが盛んにおこなわれてきた。Apps4all はこうしたサービスに加え、対象地域のディベロッパー情報をリスト化しサイト上で公開することで、ロシア語圏のアプリディベロッパーの実態を可視化している。登録数はすでに2000社を超える。名実ともに、ベラルーシやウクライナ、バルト三国を含むロシア語圏最大のアプリディベロッパーの集合体なのだ。
それゆえ、ヨーロッパ最大級の Android アプリディベロッパーのカンファレンス・Droidcon が2014年4月に初めてモスクワで開催された際、Apps4all は主催者として名を連ねた。2015年は9月25日から27日、モスクワの Mail.ru 本社オフィスで開催予定だ。またロシアでの快進撃を元に、ヨーロッパ起源の Droidcon を Google のお膝元・サンフランシスコへ「逆輸入」する計画だという。
ヨーロッパ発ロシア経由、サンフランシスコ行き
「2015年8月、Apps4allはサンフランシスコにオフィスを開設したんだ。ロンドン、ミンスクなどヨーロッパを中心に広げてきたけど、ついにアメリカだよ！」
Apps4all の CEO であるアレクサンダー・ヴァシリエフ氏と CFO のセルゲイ・ボリソフ氏は、ロシアから始めたサービスの海外展開を進めている。
―アメリカではどのようにアプリディベロッパーを支えていくの？
「Apps4all はオンラインのコミュニティとオフラインのイベント主催のバランスを保ちながら、成長してきた。このスタイルはこれからも変えないよ。サンフランシスコでのオフラインの活動の目玉は、Droidcon の開催だね。まだ計画段階だけど、最初は小規模で始めて、少しずつ大きくしていきたい。」
―ロシアはゲームアプリのディベロッパーが多い印象だけど、ゲーム以外の開発会社もサポートするの？
「ロシアのソフトウェア開発会社は3000社以上あると言われていて、うちアプリを開発している約2000社はほぼ Apps4all に登録しているよ。ゲーム会社かどうかよりも、良いアプリを高い技術で作りたいディベロッパーが多いから、そこをサポートしていくのが僕たちのミッションだよ。」
―日本では Droidcon が開催されていないけれど、ずっと待ち望む声があるみたい。今後、アジアにも進出したい？
「もちろん！ SLUSH Asia の事例も見ているし、東アジアにはいつも注目しているよ。ディベロッパー数や会社数、会社の枠を越えてコミュニティを作る文化があるかどうか、調査を始めたところ。個人的には、日本でもう一度お寿司を食べたいしね（笑）」
【関連URL】
Apps4all (ロシア語) http://apps4all.ru/
Special thanks to my ‘pioneered’ friends at Apps4all!