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歌詞が浮かぶスピーカー開発のCOTODAMA社、有名スタジオ「アビー・ロード」のスタートアップ支援プログラム選出

歌詞が浮かび上がる斬新な表現方法で注目を集める「Lyric Speaker(リリックスピーカー) Canvas」を開発するCOTODAMA社は2018年8月2日、音楽技術のインキュベーションプログラムであるロンドンの「アビー・ロード・レッド(Abbey Road Red)」に選出されたと発表しました。

インキュベーションプログラム「Abbey Road Red」は、1931年に英国ロンドンに設立された「Abbey Road Studios」が展開する音楽技術の確信と事業化を手がけるスタートアップ支援の取り組み。このスタジオはビートルズやピンクフロイドなど多くの世界的スターを生んだ場所としてあまりにも有名です。音楽技術の核心に貢献してきた当スタジオが、現代のスタートアップと連携しようと2016年に生まれたのがこのプログラムです。

「Abbey Road Red」については、これまで日本のレコード製作サービス「Qrates(クレイツ)」が選出されたことがあります。

「Abbey Road Red」 イノベーションマネージャー、カリム・ファヌース氏

「Abbey Road Red」選出のきっかけは、ミュージシャンのメッセージをもっと拡げていきたいというCOTODAMA社のビジョンに、イノベーションマネージャー、カリム・ファヌース氏が共感したことから始まりました。

「ストリーミング化により、音楽サービスがとてつもないペースで発展している今、私たちは以前よりも簡単に、そしてより多くの音楽を楽しむことが可能となりました。しかし、歌詞という側面は大事にされているとは言い難く、現代のリスナーたちの多くは歌詞を読みながらその楽曲を聴いたり、口ずさんだり、誰かと一緒に歌ったりという大切な感覚を失ってしまったのではないでしょうか」。

COTODAMA社の「Lyric Visualisation Technology」はこうした歌詞の体験を発展させるものであり、音楽とその文化に力を与えるテクノロジーを探すAbbey Road Redに刺激を与えることにつながったというのです。

写真左からAbbey Road Red マネージングディレクター Isabel Garvey氏、OTODAMA 代表取締役社長:齋藤迅氏、アドバイザー 鈴木貴歩氏、Abbey Road Red イノベーションマネージャー Karim Fanous氏

このプログラムでは、Abbey Road Studiosが持つ音楽的知見・ネットワーク・テクノロジーを用い、音楽産業における起業家、研究者、開発者の努力をサポートする計画です。

【関連URL】
・[公式] Lyric speaker
・[公式] Abbey Road Red | Abbey Road Studio

蛇足:僕はこう思ったッス
さまざまな録音技術、音楽表現、そして音楽の文化的な価値創造に80年以上貢献してきたまさに音楽テクノロジーの聖地の一つといっても過言ではないAbbey Road Studio。この場所でスタートアップが今まで見たこともないようなプロダクトを生むことができるなんて刺激的。このプログラムは機材や設備、エンジニアなどのリソースを使うことはもちろん、当然ながら多くのトップアーティストが使うハブでもあるわけで、Lyric Speakerを音楽表現のツールとして使いこなしてもらうというチャンスだって出てくるだろう。注目したい。

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