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名刺アプリ「Eight」、登録データを社内共有可能に

Sansanが提供する名刺アプリ「Eight」に「企業向けプレミアム」サービスが登場しました。Eightユーザーが個人で蓄積している名刺データを、同じ企業内であれば一括に管理することができるようになるというものです。


「Eight」は個人向け名刺管理サービスとして2012年2月に提供開始。現在はユーザーは150万人を突破しており、スタートアップや小規模事業者の利用者が主体となっています。Sansan社は「法人向けの名刺管理サービスSansan」を展開していますが、これとは別のサービスとして「Eight」はユーザーからの声を取り入れた形での進化を続けています。

今回の「企業向けプラミアム」は、まさにユーザーからの声を吸収し生まれたサービスで、社員のEightユーザーに承諾を受けた上で共有可能な名刺データをCSV形式で一括ダウンロードできるようにしたというものです。これにより社内での人脈共有や顧客マスターデータの作成などが可能になります。

Eight「企業向けプレミアム」

「企業向けプレミアム」サービスの内容は以下の通り。

・ 各社員はEightに登録している自身の名刺のうち、会社に共有しない名刺情報を設定できます
・ 担当者は社員の持つ名刺データをCSV形式で一括ダウンロードできます
・ 社員間で名刺データを共有できます(※今後対応予定)

申し込みは、2017年6月30日から提供を開始した「企業ページ」のアカウント管理者のみが計画可能で、料金は月額1万円(税抜き)。利用する個人のEightユーザーは別途「Eightプレミアム」(月額:iOS 480円 / Android 400円) に登録していることが必須になっています。

名刺管理サービス「Sansan」との違い

今回の「Eight 企業向けプレミアム」も「名刺管理サービスSansan」も同じ企業向け名刺管理サービスですが、Eightの場合は社員数20数名前後といった「お互い顔の見える規模であり、かつ名刺の量も重複してもさほど問題の無い規模の利用を見込んでいます」(Sansan ブランドコミュニケーション部 小池亮介 氏)とのことです。

実際のところSansan本サービスは全社一括導入が基本であり、名刺管理・共有・名寄せ(重複回避)機能に留まらず「つながりのある会社の組織図生成、社内メッセージ機能、他サービスとのAPI連携等を通して、営業力強化や生産性向上に貢献します」(Sansan小池氏)と、設計思想からしても別サービスと認識するのが妥当のようです。

【関連URL】
・Eight Webサイト/PC版
https://8card.net
・Sansan株式会社
https://jp.corp-sansan.com

蛇足:僕はこう思ったッス
 同じ名刺管理サービスなのに、入り口が違うだけで別のサービスになる。一瞬戸惑ったのだけど、これは働き方の変容の現れのように感じた。スタートアップ層はそれほどの規模にまで発展してないものの、小規模事業者は一定の規模になる。それに加え、企業に属していても個人の資質を活用して活動する人は増えているように感じる。それが150万人という数字なのだろう。SansanとEight、両方を使いこなす人はいても、EightからSansanへのスケールアップという考えは思いのほかメインストリームではないのかもしれない(Sansanもそういうイメージで開発しているわけではないとのこと)。
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